坂田の幼馴染、大天使にアタックします。【まふまふ】【歌い手】 (ページ17)

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ミーンだのジジジーだの、虫が頻繁に鳴くようになったこの頃。

こないだまでの寒い寒い冬から春にかけての温度はどこにいったのやら。

『あぢー…あぢー…まふ君に会いたい…』

「けっ、リスナー皆そう思ってるわアホ」

あれから恋して5ヶ月。特に進展も無く……ちゅうか全くそれから会うてへん為、進展もなんもあらへん。

『海行く？』

「まふ君も一緒に？」

『そーそーそらるさんとかるす君連れてさ』

「お前何？何でそないな気軽に誘おうやら考えられんの？」

此奴の幼馴染の友達って感覚だから特に違和感無く話せる。5ヶ月経った今でも、るす君とは連絡を取り合っている。

『ほい送信や！』

「え？ガチ？
はっはっはっ…るす君に送ったんやろ…あれは中々返信来ーへんぞ」

『ほい受信！！』

「嘘ぉ！！」

明後日海行きまへんかー!

行く行く～

というか画面を見せると唖然としているアホ。「しかも明後日…」と口角をピクピクさせる。

『水着買いに行こうや！めっちゃセクスィーの奴！黒のビキニ！！』

「止めとけ止めとけ、すとーーんってなるぞ」

『誰が貧乳や！！！！』

…という事で、ショッピングモールへと強制的連行させた。

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…合わせてみるとあかん、合わせてみるとあかん…これのずっと繰り返し。

よし！じゃあもうこれにしよう！と自分が気に入ったデザインの奴を見せる。

『こ、これ！！』

「あーー…やっぱあかん。お前にはあっちのが似合うんちゃう」

『ウ、ウェットスーツ…！！』

露出も何もあらへんがな…！

はぁ…と溜息をすると、「A、嘘かて。これなら似合うんちゃう？」て差し出して来たある水着。

『アンタうちの事ねぶり過ぎやろ！ま、待て！待て坂田ぁぁぁ！！』

坂田から預かった子供様のハローキ○ィの水着を置いて、逃走している坂田を追い掛けた。

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……。

「お会計、4500円となりまーす」

何気高い水色のフレアビキニ。「下がコマネチやとあかん」て言われ渋々スカート状のにした。

「何で俺が買わされなあかんのや」

『自分がふざけるからやん』

特に子供用の水着には頭きたわ。そんっなに胸あらへんかねわしゃ。

「さてと、問題はまふ君やな」

『？何でよ』

「彼奴中々家から出ーへんねん。ていうか、出たないっつーか」

『…』

「…」

……どーしてそれを教えてくれへんかってん…。

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