ハツジョージキ【まふまふ】 (ページ10)

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「そーそー！遊びに来てよ！遊びに！」

……やられた…。

嫌だって言ったのに…天月恨む。

「えっ、かなり近くにいんの！？5分くらい？あ、直ぐじゃーん！小走りね～」

そこで通話を終了した。

……ってか誰来んの…。

「おい…何してんの」

キレ気味に呟くと、一瞬怯んだが立ち直ってきた。「だってそらるさんだって言ってくれないし～？」ともうそりゃ言い訳にしか聞こえない。

「はぁ…怒られるかもしれないの俺なんだけど…」

……笑ってんじゃねーよ。

あーもう、Aに負けず俺の後輩も問題児だらけだわ…。

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「コンニチワワ！」

「いらっしゃーい上がって上がって～」

完全に天月の家となっているAのホーム。

………というか…

「センラにるすに、なるせかよ…」

はぁ…と溜息を漏らすがこんにちは～…はまだ良いが、そらるさんいたんや～と失礼な奴が数匹。

「Aどこいるんすか？」

なるせは辺りをきょろきょろと見渡すが彼女がいない事に気付く。

二階にまふといる事を説明すると、三人…いや、天月を加えて四人が猛ダッシュで駆け上がる。

おい、特にるす。お前靴脱いだのか。

「……いやいやいやそんな事どうでも良い。ちょっと本気で待って！」

…がもう遅い。俺の足のスピードもかなり遅い。

＿＿バタンッ

容赦無く開かれた扉。

その中の光景は俺が思っていたのと違った。

ただ発○期という事を話すだけかと思っていたのに、Aを押し倒し、お互い赤くなっている頬。

Aがまふの胸板を若干押している事で、拒否していたのが理解出来た。

「な…え、どういう状況…？これ…」

センラが沈黙を断ち切ると次々に飛び交う声。

俺はひとつ居心地の悪そうなまふに声を掛けてやるが何も返答が返って来ない。

「(A、まだ上濡れたままだ…)」

まふは自分の事を考え過ぎたのだろう。Aが寒さなのかそれとも恐怖なのか分からないが小刻みに揺れていた。

押し倒している中からAの腕を掴みまふを無理矢理退かす。

「こっち」と彼女だけを連れ出し踵を返した。

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