ハツジョージキ【まふまふ】 (ページ7)

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「身体が熱い？」

「はい、そうなんです…」

「あぁ、ただの熱だろうね」と医者の人は言う。先輩といると何故か熱くなる。もう、意味が分からない。

一人の人の前だけだと呼吸が荒くなる事も伝えれば、お医者さんは「……ん？」と呟く。

「恋の病じゃないないんですか～」

と笑って言うがこっちは笑い事じゃない。本っ当に苦しいのに…。

「ち、違い…ますよ…。なんか頭がぽーっとしたり何て言うか…その…」

性欲が…増すというか…。

…顔を赤く染めながらそう考える。それに察しとったのか、ふーむと考え始める。

「まさか、とは思うが…発情期…なんて事無いよなぁ…」

「はっ、発情期！？？」

背もたれに体重をかけ、腕組をする。

「なる事はそうそうないけどなぁ…けど、熱ではないですね…」

「そ…ですか…」

様子を見ましょうかと言われそのまま薬も何も貰わず病院を出ることに。

「発情…期…」

ぶつぶつ呟き、帰り道を歩いていく。これを先輩に聞かれたら僕恥ずかしさで死ぬ。

「も～～！確かに恋の病でもあるけどさぁぁ…！」

いやいやでも違うよきっと！

だって犬とか猫とかがなるって聞いたことあるし…！

「僕は発情してない！！発情時期なんかじゃないんだ！」

そう自信有り気に納得すると後ろから聞き慣れた声が。

『……まふ君？』

「…！！？」

僕は直ぐに後ろを向き、彼女がいる事を確認した。

え、嘘。聞かれた…？

「あの、聞こえました？」

『え？あぁ、うん』

最悪だ…ホント最悪…。好きな人に聞こえたなんて…死ぬ…ガチで死ぬ。

『…で、はつしょうじきがなに？』

「……え？」

…ん？あれ今先輩なんて…？はつ…なんだって？

『え、だから、初正直が何？何かあったの？』

「…。」

………えーーと…とりあえず聞こえてなかった？初正直ってなんだよ。

「さてはそらるさんに何かしたなぁ？」とか言ってるし、このまま合わせておこう。

「そ、そうなんです！えと、僕正直にそらるのプリン食べた事話したんです！！」

『あはは、結局いけないことしてるじゃーん』

そう言って先輩は笑う。僕の癒しだ。

聞いてみれば、買い物の帰りらしく近くのスーパーに行ってたみたいだ。

「そうそう今度さ…」と僕は好きな人を含めそらるさんと僕と天月でゲームに誘われた。

……それが、一週間前の事だ。

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