ハツジョージキ【まふまふ】 (ページ35)

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るす君は優しい。僕に気を使ってくれて、心配してくれて。

先輩とどっちが良いかって言ったら迷うけど、本当に良い友達を持ったな…なんて思う。

るす君が今僕に言っているのはひとつの優しさなのかな。先輩が僕と同じ、好きだって事……それ冗談だよね？

「……もし、冗談じゃないって言ったら？」

「…。」

何でそんなに僕を迷わせようとするの。止めてよ、今は先輩の心配をしているのに。

「きーてるん？」と言って僕の顔を覗き込んだ。するとるす君はふっ、と笑みを浮かべた。

「何、顔、真っ赤やけど」

「………う、るさいな…」

さっきは泣きっ面だったのに…って、余計なお世話。るす君のせいでしょ。

……って、いやいやいやいや話を戻せまふまふ！好きだとか両思いだとかそんなの今関係無いでしょ！？

駄目だ駄目だ！真剣に考えろ！僕は知らないうちに先輩を傷付けてたんだから！

「あ、あのさ！僕はどうすれば良いの！？先輩対して！」

「告る」

「違うって！！」

そっちじゃなくて体の関係についての方だよ！それに僕告白したもん！ちゃんと好きですって！なのに、恋愛の好きじゃないし……って！また違う方向行ってた！！

「……もーええやん。最初告って後から説明すりゃ。まふ君のAは心狭くないやろ。真剣に聞いて、ちゃんと分かってくれるから」

告って説明…って、駄目じゃ…ないかな？うーん…？

ちゃんと分かってくれる……か。確かに先輩は人の気持ちに寄り添って聞いてくれてる気がする。大丈夫…かな。嫌われたら…僕どうしよう。

「俺が言う事はもう無い。あとはまふ君次第。絶ッ対にまふ君ならいけるて、神に誓うわ」

「そ、そんなに？何で自身満々に言える訳？」

「……んー？んー…察して」

はぁ…察する。まぁ聞かないであげよう。るす君はもう帰れと言わんばかりに家から出した。もう遅いし先輩の家に言ったら迷惑だよね。

ここは明日にしよう。その方が気持ちも切り替えられるし良いと思う。

「好き…好きです先輩…」

いや、何か違うな。もっと勇ましく？それともあざとさを活かして可愛く？ってかそもそも伝わるの？？

恋愛として好きですって言えば良いのか。うーーん先輩の心を掴むのは道のりが長い。

………もっかいるす君の家戻ろっかな。

……駄目か。

明日…明日頑張ろう。だいじょーぶ。心配……無いよね。

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