第89話 集結 ページ5
Aside
「うん…うんッ、わかったぞッ!オレさまたちはここで待ってるから、気を付けて来てねッ!」
彼は通話を終えると、嬉々とした表情で私たちに伝えた。
「皆…聞いて驚くのだッ!王様が、二人のことを捕まえなくていいって言ってくれたってッ!」
『!』
「本当に!?」
「それは本当なのか、パピルス!?」
その報せは、私たちにとって正しく青天の霹靂だった。
「ああ、間違いない…我が兄は嘘はつかないからなッ!それで、もっと詳しく話をしたいから、アンダインの家で待ってて欲しいそうだッ」
「ああ。という訳で、説明しに来た」
「ニェッ!?」
『!! サンズ…!』
パピルスの背後に突如として現れたサンズは、弟の純粋な反応に満足気な様子で笑っている。
「おい!さっきの今で早すぎだろう!心臓が止まるかと思ったぞ!」
「ヘヘヘ、近道のお陰でいいものが見られたな」
「ぬあああっ!この野郎!!」
『あ、アンダイン!わからなくはないけど、槍をサンズに向けないで…!!』
おちょくられた怒りに震える彼女を私が必死に止める傍で、サンズはまあまあと続けた。
「そう怒るなよ。折角、ゲストも連れてきたんだからな」
「ゲストだと…って、アルフィー!?」
「…!あ、アンダインっ…!その…会うのは、ひ、久しぶりだねっ!」
二人は目が合うと、照れながらも嬉しそうに互いに駆け寄った。
「おやおや…何だか、いい雰囲気じゃないか!」
『わっ…!』
いつの間にか私の背後に、何故かEX姿のメタトンが立っていて、二人の様子に興味深げな声をあげた。
「やあ、子猫ちゃん!新鮮な反応を見せてくれて嬉しいよ!君とこうして会うのは初めてだね、よろしく!」
『メタトン…!そ、そうだね、よろしく…!』
彼に差し出された手を握る傍で、サンズが訝しげに言う。
「お前、いつの間に…」
「おや…サンズ君、どうしたんだい?そんなに怖い顔をして…」
おどけた様子の彼にサンズは溜息をつくと、おもむろに私の手を取り、メタトンから引き剥がした。
『…っ』
「今はファンの勧誘をする時間じゃないだろ」
「やれやれ、全く君は…」
含み笑いを浮かべるメタトンを睨みつけると、サンズは手を叩き、その場を仕切り直した。
「とにかく…一先ずは全員揃ったな。じゃあ、早速場所を変えよう」
そうして私たちはアンダインの部屋に集い、サンズとアルフィーから、説明を受けることになるのだった――
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かしわ(プロフ) - ラヴさん» ラヴ様 長期間お待たせしてしまったにも関わらず、暖かいお言葉で迎えて下さり、大変恐縮です……! このような私をご心配頂いて、本当にありがとうございます! これからこつこつと更新頑張って参ります! (2022年6月5日 11時) (レス) id: c5e96d2eaa (このIDを非表示/違反報告)
かしわ(プロフ) - もちりのさん» もちりの様、初めまして。長い間お待たせしてしまい、本当に申し訳ありませんでした。大好きだなんて言って頂けて、激励のお言葉まで……とても嬉しいです。ありがとうございます!こつこつと更新していければと思います! (2022年6月5日 11時) (レス) id: c5e96d2eaa (このIDを非表示/違反報告)
かしわ(プロフ) - レーニャンさん» レーニャン様 会話になってしまうかもと思い、返信を避けてしまいましたが、やはり返信させてください。 本当にお待たせしてしまい申し訳ございませんでした。激励のお言葉痛み入ります、ありがとうございます!これからこつこつと更新できればと思います……! (2022年6月5日 11時) (レス) @page45 id: c5e96d2eaa (このIDを非表示/違反報告)
ラヴ(プロフ) - お帰りなさい!クラムチャウダー改めラヴでございます。停まっていて、とても心配しておりました…お戻りになられてとても嬉しいです!ご無理のないようお気をつけ下さい。応援しております( ¨̮ ) (2022年6月5日 0時) (レス) id: 906f0fe218 (このIDを非表示/違反報告)
もちりの(プロフ) - 初コメ失礼します。この作品見る専だった時から大好きで…無理はしないでくださいね!更新頑張ってください! (2022年6月4日 6時) (レス) id: 8fca6226df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かしわ | 作成日時:2021年8月23日 7時