７つの恋のお話

＊ ページ48

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…みんなお酒弱ーい


辺りを見渡せば

テーブルに突っ伏して潰れている野郎が７人。



たぶん誰よりもお酒を飲んだであろう俺は

悪酔い、なんてしていなくて


ただただ、みんなが可愛くて、酒が美味かった。




みんなちゃんとそれぞれに 好きな子がいて

ちゃんと大事にしてて


７人それぞれ
みんなそれぞれ

多種多様な恋愛模様。



みんな、可愛いったらありゃしない。



俺、今度は彼女たちに混ざって女子会開こうかな
キャアキャア♡言いながら

それはそれでまた、美味い酒が飲めそうな気がするもん。



店員さんを呼んで済ませたお会計

俺のお財布、寂しくなっちゃった。
お前ら俺の諭吉何人飛ばすの…



眉間にしわを寄せながら潰れているメンディーの眉間に
指をぐりぐり入れて歪んだ顔を楽しむ。


このこのっ
可愛い恋愛しやがってこのこのー♡



彼らの可愛い話を聞いて
俺も、無性に君に会いたくなった。

君の声が聞きたくなった。




直「あ！もしもしAちゃーん♡今から甘栗剥きに行ってもいい？え？ダメ？なんでなんでー？直くんともじもじしよー♡」



『『『ん゛ん゛ん゛』』』



直「あ、ごめんごめんってー怒っちゃやだー。うん。真っ直ぐ帰るからー。あ、来週の日曜日開けておいて？うん、そう。久しぶりにデートしよ。え？なになに？んもうっ♡俺も好きだよ。夜中にごめんね、おやすみ」







玲「…あま、ぐり…」

数「…ゲスい、この先輩ほんまゲスい」

亜「最後だけやたら良い声で好きって言うのずるいっすね。メモメモ、っと」





みんなテーブルに突っ伏したままだけど

あらあら、玲於ちゃん♡
お耳が真っ赤だぞぉ♡
君にはまだ早かったかなー？刺激強すぎたかなー？

んもうっ♡可愛いんだから♡



みんな寝たふりもうまくなったもんだ。


いいよ。

いつまでも寝たふりしてていいよ。

そしたら俺がみんなのこと、えいえーい♡ってタクシーにぶん投げちゃうから♡







最後に残ったグラスの底のひと口分のレモンサワーを流し込めば




とってもとっても



甘酸っぱい味がした。








fin.

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