７つの恋のお話

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それでも、なんの理由もなしに花屋には行けなくて


ただ日にちだけが過ぎていく。




別に、すっごい会いたいとかじゃないけど




ふとした時に思い出すのは


口元を押さえながら笑う姿と
Tシャツの袖がパンパンな、ムチッとした二の腕。


あれ、触ったら気持ちよさそう。

きっと、お餅みたいなんだろうなぁ。







玲「っだぁあああああ！！！」

片「…なに、気合い入ってるね？」





EXILEさんと一緒になったジムで
誰にも負けない勢いでトレーニングする。


力をつけて、もっとカッコよくなって、

もっと大人に、なりたかった。








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将「そういえば、花屋のAちゃん今日誕生日じゃない？」

世「あ、前に哲也さんが気になってるって言ってた子ですか？」





不意に聞こえた君の名に耳を傾ける



哲也さんが…？
気になってる…？

え、今日、誕生日…？？？









哲「そうそう！可愛いよね〜癒されるんだよー。告白、しちゃおっかなぁ(笑)」








癒されるの、わかる。

なんていうか、ふわふわしてるもんね。

あの笑顔見てたら、疲れとか吹っ飛ぶんだろうな、って感じだもんね。






でも、なんでこんなに胸の奥がモヤモヤするんだろう








哲「よし！今日このあとちょっと、頑張っちゃおうかなぁ〜脱☆非リア充！」






うぉー！いけいけー！

なんて騒ぐEXILEさんの方へ
気づいたら足は進んでいて







哲「どうした玲於？」

玲「…ダメ、っす」

TA「ん？」

玲「…哲也さんはコーヒーって感じで大人で、俺なんか飲むヨーグルトって感じだけど、それでも、ダメです」

啓「え、待って玲於、話が見えない(笑)」

玲「Aさん、渡したくない、っす」






トレードマークな白い肌を、たぶん限界まで赤くさせていることも

先輩の前でこんなことを言っていることも

沢山の目が俺を見ていることも


いつもなら
恥ずかしいし、俺の事見んなよ！って思うような事なのに


この時ばかりは、気にしてる余裕なんかなくて



渡したくない



それだけだった。





あのふわふわなお餅は、俺の、がいい。





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