Happy Family (ページ11)

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2(Ren side) ページ11

麻衣から自転車の鍵を受け取り、さえの手を引いて地下駐輪場に向かう。
すると駐輪場の入り口で井ノ原君と会った。

蓮「おはようございます」
俺がそう挨拶すると井ノ原君が
井ノ原「おっ、めめおはよう！さえちゃん、おはよう」
と俺たち親子に挨拶をしてくれた。

そう。
俺たち家族が住んでいるマンションは、同じ会社の家族持ちさんが多く、地下駐車場や駐輪場で先輩方にお会いすることも多い。

俺の挨拶を見てさえも
さえ「おはようございます」
と元気よく挨拶をする。

すると井ノ原君は
井ノ原「さえちゃんえらいね〜^ ^」
とさえの頭を優しく撫でてくれる。

そうするとさえもまんざらではない顔で
さえ「えっへん＜(╹◡╹)＞」
と仁王立ち。

そういえば駐輪場で井ノ原君と会うの珍しいな〜と思って
蓮「井ノ原くんが自転車とか珍しくないっすか？」
と聞いてみると、
井ノ原「子どもの自転車が壊れちゃってさ〜。これから自転車屋に持って行くとこなのよ〜」
って言ってた。

蓮「へぇ〜。素敵なパパですね^ ^」
なんて言ってると井ノ原君が
井ノ原「めめこそ珍しいじゃん？」
と言うから、
蓮「今日奥さんが体調崩してて、夕方からの俺が送りに行くんです^ ^」
と言ったら、井ノ原君が
井ノ原「さえちゃん、良かったね〜^ ^」
ってさえに声をかけた。

するとさえちゃんは
さえ「うん！きょうはぱぱとじてんしゃのるの！ぱぱとどらいぶしちゃうの〜^_^」
ってめちゃくちゃウキウキした回答。

「パパとドライブ」なんて、めちゃくちゃ嬉しいこと言っちゃって〜(//∇//)
パパもさえちゃんとドライブできて嬉しいよ〜^ ^なんて思ってるとさえが
さえ「ぱぱ！ほいくえんおくれちゃうからはやくして！」
と俺のズボンの裾を引っ張った。

おっとおっと、保育園の時間、と現実に戻った俺は、カゴに荷物を入れた後、さえちゃんを後ろに乗せる。
ヘルメットを被せて、シートベルトをつけて、膝にブランケットを掛けてあげる。

最近、自転車に乗る時にヘルメットの着用が、ということもあって俺もヘルメットを装着する。
それを見たさえが、
さえ「さえちゃんとぱぱおそろい〜^ ^」
って言いながらキャッキャしている。

微笑ましいなぁ〜と思いつつも自転車がガタガタと揺れているので、
蓮「さえちゃん、大人しくしてね〜」
と言って、俺も自転車にまたがる。

準備が整うと、俺が「出発進行ー！」と言って、
さえが「いえーい！」と言う。

この掛け声が自転車を漕ぎ始める合図だ。