. ページ24
私が「あっ、また女神ってからかうんだから〜」と言うと、キリッと真剣な目になった蓮が言う。
蓮「女神っていうのは本当だからね!おれのこともさえちゃんのこともめちゃくちゃ愛してくれてるし、心も体も暖めてくれる女神様なんだから!そこは否定しないで、ありがとうって言ってほしい。」
蓮は私のことを「女神様」と言う。
私自身はそんなことないって思ってるけど、蓮は出会った時から言ってくれていた。
初めて蓮と出会ったのはSnowManのYouTubeだった。
SnowManのYouTubeでは、年始1発目にで占い師さんを呼んで、一年の運気を見てもらうという動画を配信しているんだけど、私がそこにタロット占い師として出演したのがきっかけだった。
ある時インスタのDMに「SnowManの YouTubeスタッフです。SNS界隈で有名なMAIさんにYouTubeに出演していただきたく、ご連絡をさせていただきました。」と連絡が来たことで、私の未来が変わった。
友達の襟花とか里紗に相談したら、「いいじゃん!最近人気なのは確かなんだし、YouTubeに出たらもっとバズっちゃうよ!もっと多くの人気を勝ち取るかの瀬戸際じゃない?」ってアドバイスをくれたことで、頑張ってみようという気持ちになって、YouTubeへの出演を快諾した。
YouTubeに出た時、私はマスクをしていて目だけが出ていた状態だったんだけど、私の姿を見た蓮が「女神様…」と呟いてたんだよね。
私は後から聞いたんだけど、あの時蓮の目には私の頭に王冠が乗ってて、豪華なドレスを見に纏っているように見えたんだって。
付き合いだしてから、私が家でアルケミア・タロットを引いてたらそれを見た蓮が、「あっ!これこれ!俺、これに見えたんだよ!」と指差したのが、女帝(empress)だったの。
女帝って女神とは違うんだけど、蓮からすると女神のような様相なんだって。
蓮の話を聞いたら昔のエピソードを思い出しちゃって、なんだか懐かしい気持ちになる。
ちょっとの間だけ思い出に耽ってると、「ねぇ?聞いてる?おーい!」と言う蓮の声が聞こえてきた。
麻衣「あっ、ごめん!昔のこと思い出しちゃってさ^ ^」
蓮「昔のことって?」
麻衣「蓮と初めて会った時のこと^ ^」
蓮「いつ頃だっけ?」
麻衣「YouTubeの占いの回だよ^ ^蓮が女神って呟いてたあの時の^ ^」
蓮「あっ!そうそう!麻衣が女神に見えた時のね!^ ^」
麻衣「なんか不思議な縁だよね〜。蓮と夫婦になって、可愛い娘までいるなんてさ〜。あの時考えたことなかったもん。」
25人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まいも | 作成日時:2018年6月11日 11時