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「ん、いいよ。いこー」
事務所に着いたからってすぐ発表の会議があるわけじゃない。その時間まで各々時間潰していいよと言われたので私は3人でロッカーへ向かう。
「事務所慣れた？」
「え、急に？笑 慣れたよ」
「初めはテレビに驚いてたの懐かし〜」
「前の事務所大きいテレビなかったし、エレベーターもなかったから..」
「うわー大出世だ」
「本当に運がいいね！私は」
「運だけじゃない。お前頑張ってたじゃん。ちゃんと実力だよ」
「そーそー」
「..ありがとう」
「何照れてんの？笑」
ボムギュもテヒョンも私をまっすぐ見つめてくる。その目はたまにある真剣な時の目。絶対に嘘じゃないと言い切るその眼差しに私は体がふわふわする感覚を覚える。
テヒョンにパーカーを渡すとまだ時間があったので練習室に向かおうと靴を持った。
皆はジムへ行ったり寝たりしているこの自由時間に私は毎回ダンスを踊る。
それは自主練とかそんな固いもんじゃない。
踊りたい音楽を流してそれに合わせて体を動かす。
平凡な私の中学生活で唯一光を灯してくれていたあの時のように。
「今から踊る？」
「うん。あと1時間くらいあるし」
「じゃあ今から俺らと踊ろうよ。サンナムジャとか」
「いいね〜！私テヒョン先輩のパート踊る！」
「そのポジションは俺！」
「嫌だね！じゃあ先練習室ついた人の早い者勝ちで！」
「ちょ、ずる！」
「レディファーストですよ。ヒョン」
「ググ先輩のパートにしよーかなー？」
「それは話違う」
「ちょ、、テヒョナ速い！」
わーきゃー言って練習室へ走る私たちは子供の頃に戻ったかのようだった。
最後は本気を出したテヒョンが一位でボムギュが最下位だった。
「二人とも速すぎ！」
「「ヒョン/ボムギュ遅すぎ」」
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作者名：チーズケーキ | 作成日時：2024年3月21日 17時
