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朝、目を開けて視界に飛び込んできたのは御幸の寝顔。
そう言えば昨日、お見舞いに来てくれたんだっけと思い出す。
｢帰らなかったんだ｣
規則正しい寝息と閉じられた瞳、普段より少し幼く見える寝顔に少し笑みが零れる。
｢ほんと、綺麗な顔してる｣
暫くして目を開けた御幸が俺の顔を見て、寝てたと呟く。
｢…見てた？｣
｢がっつり｣
｢まじかよ｣
恥ずかしい、と言って少し頬を赤くした御幸に思わず笑ってしまう。
御幸は赤い顔を隠しながら立ち上がり、朝飯うどんでいい？と聞いてきたのでなんでも良いよ、御幸が作るのなら、なんて言えば馬鹿野郎と軽く頭を叩かれた。
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御幸と一緒に家を出て唯の家の前を2人で待っていると暫くして玄関のドアが開く。
｢あれ、もういいの？｣
｢もう平気｣
｢俺の看病のお陰だよな♡｣
唯と二人で冷たい視線を送るが全く気付いてない様子で、思わず溜息が出る。
｢なんか、変な感じ｣
｢何時もは2人だもんな｣
｢俺邪魔？｣
｢そんなこと誰も言ってねぇだろ｣
だよな、と笑う御幸に呆れつつも学校までの道のりを3人で歩くのはとても新鮮だった。
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学校について御幸達と別れて教室に入れば友人達に一斉に囲まれる。
大丈夫？と口々に言われて、家族には恵まれなかったけど、友達には恵まれたなとしみじみ思う。
｢たかが風邪で心配しすぎ｣
｢風邪舐めてると痛い目見るぞ！｣
風邪だって立派な病気なんだぞ！なんて騒いでいる友人を宥めて席に座る。
｢今日もいい天気だな｣
外は今日も変わらず晴れだった。
▽
煙草がない煙草がない煙草がないああああああああ
(病気)
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作者名：おえかきちょう | 作成日時：2020年3月5日 3時
