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一軍昇格テストから数日経ったけど、やっぱり打者を前にすると上手く投げられなくて。
あの時のトラウマが身体に染み付いているんだと痛いほど痛感した。
打者を前に投げられない投手なんて戦力にはなり得ない。
｢覚悟決めるしかないよな｣
｢何の？｣
知らない間に俺の隣に来ていた御幸にんー？と小さく笑って誤魔化した。
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あれから何度か御崎の投球練習に付き合っているけど、ブルペンで投げる彼は文句無しのピッチングを披露するが、打者を前にするとどうしても何時ものピッチングを見失ってしまう。
｢トラウマ、か｣
彼が思っている以上に彼のトラウマは彼の中に根を張っているようで。
無理させて、投げられなくなってまた野球から離れさせてしまうくらいなら、沢村達のアドバイス役としてこの部に居てくれたら良いのに、なんて自分勝手な事を思ってしまう。
｢沢村、もう少し上から叩きつけるように｣
｢こうっすか！？｣
｢もう少し、こう｣
｢うす！｣
やっぱり、マネージャーとか向いてると思うんだけどな。
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｢お、食えるようになったじゃん｣
｢無理やり食ってんだよ｣
少し辛そうに3杯目のご飯を食べている彼の横に座るとよく入るよな、と俺の顔を見て溜息をつく。
人の顔見て溜息つくなよ、と言えば吐きうとぼやく彼を見て不覚にも笑ってしまう。
｢ほんと性格悪ぃ｣
｢褒めんなって｣
まじうぜぇと軽く俺のことを睨んだ彼は茶碗に残った白米を見て本日何度目かの溜息をついた。
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月イチの会社のミーティングが死ぬほど嫌い
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作者名：おえかきちょう | 作成日時：2020年3月5日 3時
