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▽
明日は学校来いよ、玄関で靴を履きながら言う彼の声に気が向いたらなと返す。
｢お前居ないとつまんないし｣
｢絶対思ってねぇだろ｣
｢思ってるって｣
語尾にハートが付きそうな声で言われて、気持ちわりぃと返せば、酷いなと笑われた。
｢じゃあ、帰るわ｣
｢気をつけろよ｣
女じゃねぇんだから、と笑う彼にさっきのお返しと言って彼の唇に自分の唇を押し付けてみる。
｢…お前なぁ｣
｢うわ、顔真っ赤｣
ウケる、と笑いながら言えばうるせぇよ、またなと言って玄関が閉まる。
御幸が帰って静かになった部屋を見渡すと、ベッドの脇にボールが落ちている。
拾ってみれば新品の硬球に、待ってるとお世辞にも綺麗とは言えない字で書いてあった。
｢風呂入って寝るか｣
ボールを棚の上に飾って、ばーかと心で呟いて。
▽
因みに野球部マネージャーでした。球児好き
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作者名：おえかきちょう | 作成日時：2020年3月5日 3時
