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｢遅くなって悪い｣
ミーティングが思いの外遅くなってしまい、マネージャーが急いで帰る準備をする。
｢大丈夫だよ｣
｢駅まで送るよ｣
｢気にしないで、大丈夫だから｣
唯は逆方向だから送ってあげて、と梅本に言われ、夏川を送るためにパーカーを羽織る。
｢ごめんね｣
｢気にすんなよ、じゃあ行くか｣
寮を出て校門近くに行くと、校門の壁に背中を預ける姿が見える。
｢あ、やっと来た｣
｢一樹？｣
それは、昼間みた夏川の幼馴染身の姿で、どうやら彼は夏川を待っていたらしい。
｢家隣だから俺連れて帰るよ｣
｢ああ、宜しく｣
｢御幸君ありがとね｣
帰るか、彼はそう夏川に言うと、仲良さそうに歩き始めた。
さり気なく車道側を歩く姿、女子受けする整った顔、俺より少し高い身長。
｢あれが真のイケメンだよな｣
そう呟いて俺も寮へと足を進めた。
▽
本当はこれ含めて1話目の予定だった
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作者名：おえかきちょう | 作成日時：2020年3月5日 3時
