スピンオフ１．失恋（和） ページ44
.
「お疲れ」
「お疲れ様っす」
喫煙室でばったり会ったのは上司の櫻井さん。
まあ見事に毎日同じ時間に煙草吸いに来るもんだから仲良くなっちゃった。
「ねぇ、翔さん」
「んー」
咥えた煙草にカチリと火をつけながら伏し目がちに俺の方を向く翔さん。やっぱこの人綺麗な顔してんなぁって、男なのに惚れちゃいそう
「失恋した」
「…マジ？」
「マジ」
「あいにく俺も。慰めてやれそうにねぇわ」
「えっ、翔さんもなの、」
翔さんは、小さな微笑みと一緒に ﾌ-ｯ と白い煙を吐き出して “俺何やってんだろ” って言って俯いた。
「あんな近くにいたのになあ」
「いや俺もあんなわかりやすいモーションかけてたのに」
翔さんが誰のことを好きだったのか。そんなこと知らない。
翔さんだって俺が誰のことを好きだったかなんて知らない。
お互い失恋したっていう事実をただ重たく受け止めているだけ。
それに対する黒い感情をただ煙と一緒に吐き出しているだけ。
「可愛いの？翔さんの好きな子」
「そりゃもちろん」
「どんな子？」
「強がりなんだけど実際そんなことねぇの。寂しがり屋だし、構って欲しいタイプだし…まー、そいつずっと男いたし そのあと新しくできたらしいし。完全に俺の負け戦だったんだけどさ」
「へぇ、似てるかも。タイプ」
「ニノと俺の？」
「そー。その人ね、男の家とかすぐ上がっちゃうの。わかってないんだよ 何されるかなんて。ありえないでしょ？」
深く息を吸って煙を溜め込んだ。
フッと隣で笑い声が聞こえて、またふんわりと紫煙が舞う。
翔さんは続けてこう言った。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 616人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
わたたん - なるちゃんさん» わーー（ ; ; ）嬉しい！ありがとうございます！ついに完結しました！どうぞ最後までお楽しみ下さい(^^) (2018年9月26日 17時) (
レス) id: a21d47df52 (このIDを非表示/違反報告)
なるちゃん(プロフ) - おもしろーい！ 続きを楽しみにしています！ (2018年9月23日 11時) (レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
わたたん - keiさん» 読んでいただけてとても嬉しいです！小指！共感してくれますか！嬉しい(´；ω；`) 罪ですよね〜 あれは！ (2018年9月2日 21時) (レス) id: 8802569f38 (このIDを非表示/違反報告)
kei(プロフ) - ﾄﾞｷﾄﾞｷしながら読んでます。そしてわたたんさん！私も変態仲間です！あの小指はｲｹﾅｲですよね...(+_+) (2018年9月1日 2時) (レス) id: 0478610b56 (このIDを非表示/違反報告)
わたたん - けいこさん» ほんとーに大野くんは朝からこんなことしてくれそうで、想像できますよね（笑）主人公さん昔にかなりの徳を積んでますねこれは… これからもドキドキハラハラしてください( ^ω^ ) (2018年8月31日 22時) (レス) id: 8802569f38 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：わたたん | 作成日時：2018年8月19日 1時
