職業、用心棒 ページ18
結局ゾロは夜の部での稽古にも参加している
叔父さんもすっかりゾロが気に入ったみたいで、打ち解けていることにほっとした
今は、全国大会出場に向けて頑張っている高校生の相手をしているが、面越しにも分かる程ゾロへの尊敬の眼差しがキラキラしている
普通に見てれば良い指導者なんだろうけど本当は海賊って、誰もそんな事夢にも思わないよね…
「あの腕でどの大会にも出たことがないとはな…よく今まで誰も目をつけなかった」
「あ、あーそう、だねぇ」
「『一心道場』という名も聞いたことがない」
「へぇそういう所に…」
「今日1日見てきたが、彼が悪い人間ではないという事は分かるが」
「根は良い人だと思うよ(海賊らしいけどね…)」
「いったい彼は何者だ？」
「…うーん。新種の観葉植物…、あいたっ！」
「あほかてめェは」
高校生を相手してたはずのゾロが目の前にいて、竹刀でコツンとされた
地味に痛い
私の横にドスンと座り、フゥーと息を吐いて手ぬぐいで汗を拭う
「浪人、つう事で行く宛てがねェからAに置いてもらってんだ。あんたにも迷惑はかけねェからよ、ひとつ頼むわ」
「…そうか。それなら私からひとつ…Aのボディーガードを君に頼むよ。両親は他界していてな。私が親代わりなんだが最近はなかなか顔も出しにこなくてこっちとしては心配なんだ」
「あ、あはは…」
「
「そ、そりゃあの子は才能あるし」
「だれだ？」
「弟がいるの」
「へェ…」
「まぁ、仕事は家でしているにしても女の一人暮らしだ。何があるかわからん。だから君を信用して頼みたい」
「…用心棒か。お安い御用だ」
「助かるよ。それと、ここへはいつでも来てくれて構わない。生徒たちも喜ぶしな」
「あァ、助かる」
休憩中の皆から時折聞こえるゾロの名前
かなり心を掴まれているようだった
少し嬉しくなってゾロを見るが本人は全く気にもしてないようで叔父さんと話をしている
「あ、でも叔父さん！ゾロには1人で出歩かさないで！多分もう戻って来れないから」
「方向音痴なのか？」
「俺は方向音痴じゃねェ！！」
「…方向音痴なんだな」
「んぐっ！チッ！つ、続きやんぞ！！」
いたたまれなくなったゾロは竹刀を持ち行ってしまった
叔父さんと顔を合わせ少し笑って、そのまま稽古が終わるまで見学し、そしてゾロと家へ帰った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 161人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Ancop(プロフ) - ヤクルト1000さん» そう言って頂けて嬉しいに尽きます😭💞亀すぎて申し訳ないですが気長に待って頂ければ幸いです🫣 (8月14日 1時) (
レス) id: 03fb232a79 (このIDを非表示/違反報告)
ヤクルト1000(プロフ) - 更新嬉しいです! (8月11日 4時) (レス) @page20 id: 612e46329a (このIDを非表示/違反報告)
Ancop(プロフ) - 翠さん» ひえ🥲もったいな過ぎるお言葉ありがとうございます😭💞楽しんで頂けるよう頑張りますのでお待たせしてしまうと思いますがこれからもよろしくお願いします！！ (5月21日 19時) (レス) id: 03fb232a79 (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - 細かな所まで丁寧に伏線を張られていてとても素晴らしい作品ですね!本当に尊敬します。タイトルやボケのセンスも抜群なんて…！しかもゾロの夢小説！大好きです。作者様のペースで構いませんし、作者様の体調が1番ですが、更新をおまちしております。応援しています！ (5月21日 3時) (レス) @page17 id: 1296bbd245 (このIDを非表示/違反報告)
Ancop(プロフ) - Aoiさん» コメントありがとうございます😆出来るだけ早く更新出来るよう頑張りますのでこれからもよろしくお願いします！ (2023年5月8日 22時) (レス) id: 03fb232a79 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Ancop | 作成日時：2023年4月20日 10時
