いつぞや貸した情 ページ47
「ガバッ！な"んでうごげる！？」
「そもそも打たれてないからよ、バカ」
「！？」
先程ぐったりしていたはずのAは、気の緩んだダウトから飛び退き、一気に締め上げ踏みつけにした
どうなってるのかと混乱するダウトは激しくルッチを呼ぶ
「うるさいハエが。気安く俺の名を呼ぶな」
「ど、どういうごどだ！？」
「お前はもう政府から消されるということだ」
「！？！？」
1日前
聖地マリージョア
「サカズキ…何の真似だ？」
「こんな阿呆ォ野放しにしておいて、全部あんたらの指示なんかい思いましてのォ。ワシらは覚悟決めて動いちょるんじゃ、ここまで鬼神にこだわる理由は、ワシらに言えんような事なんですかィ！！」
「言葉を慎めサカズキ！…揺さぶりか？お前達ごときの力でワシらを…
「ご報告します！！つい先程、ビーガン・ダウトを"CP0"に一任せよという指示が出ました！」
「！？どういう事だ…」」
「ぐっ…ここで出よるんか…CP0…」
「全ての罪はビーガンによる独断行動で起こしたもの。政府は全て関係の無い。存在を抹消しろと」
「何？ならば…」
「…"私たちは何も知らない"…これでよいか、サカズキ」
「…！！」
五老星全員が目を瞑る
政府お得意の"隠蔽"が目の前でおこなわれた瞬間だった
夜、スモーカーが連絡を入れた際、丁度戻ってきたサカズキからその話を聞いていた
驚くスモーカーだが、それならやっとAは自由になるのかと聞けば、五老星は目を瞑ったがCP0がもっと上からの指示で動いていると聞かされた。それならば、ダウトを捕獲し交換条件にするしかないと、スモーカーはこのまま乗り込む事を決めた
そして案の定CP0が出てきて、スモーカーはダウトに悟られないよう話を合わせたが、外でのAの行動は予想外だった
さきほど裏で先に、Aはルッチと会っていた
「お前を実験に使用し軟禁するのも良かったが…死んだも同然のお前と会っても何も面白くもないからな。それにあのクズにこき使われるのは癪に障る」
「…それはつまり…？」
「フっ…借りは返したぞ」
そう言うルッチの策に一か八か乗り、薬を打たれたフリをし隙をついてビーガンを捕らえた
「私は、上からっ…！」
「全ての責任はお前だ。五老星も、"もっと上"も、何も知らないとの事だ」
「なっ、な"んだどォ…」
「"天竜人"にまで手を伸ばした自分を悔やむんだな」
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作者名：Ancop | 作成日時：2023年4月7日 22時
