生きてたら、ね ページ10
先程の白ひげが発した海震が、津波となって本部に押し寄せる
「勢力で上回ろうが勝ちとタカをくくるなよ！あの男は世界を滅ぼす力を持っているんだ！！！」
攻め入るは"白ひげ"率いる新世界47隻の海賊艦隊
迎え撃つは政府の二大勢力"海軍本部""王下七武海"
誰が勝ち誰が負けても、世界が変わる
「くそ！なんて威力だよ！？」
「のまれないようにしないと、私達も潰れるよっ」
マリンフォード近くの海中で戦況をうかがっているA達は大荒れな海に堪えていた
そして収まってきた頃、離れた場所で海面にあがるとその景色に絶句した
「なんだ、こりゃァ…」
「さすが桁違いだよ」
大津波となって海軍本部を襲おうとした白ひげの攻撃は、氷づけとなって止まっている
クザンの仕業かとAはその景色を見据え、そして大きく深呼吸すると次の瞬間、ぶわっと姿が変化した
「っ！お前、その姿…」
ロー達が目にしたAの姿は
長く鋭い爪、2本でた牙、額の上から生えた左右非対称の蒼白い角。そして光る目は紅く染まっていた
「…それが鬼神、なのか？」
「完全じゃないけどね。半獣だよ」
そしてAはロー達に向き直るとニコッと笑った
「ここまで連れてきてくれてありがとう。本当に感謝してる。約束は、生きてたらちゃんと守るから！それじゃあ行くね」
すぐ避難してね。と、柵の上に立つと体の周りにもくもくと雲のような物が現れ、体が宙に浮いた
「おィ、A。…新世界で待ってる」
ローの言葉にまたニコッと笑い、Aは本部の方へと飛んで行った
「行っちゃったね…」
「あァ。俺達もすぐ潜るぞ。見つかったら厄介だ」
そしてハートの海賊団はまた海の中へと姿を消していった
「急に大波にさらわれたと思ったらなんで船が氷につかまってんだ！！」
「下を見てみろ、もう戦争は始まっている」
「オヤジさん！！」
ルフィ率いるインペルダウンからの脱獄集団は勝手に開いた正義の門をくぐり、そして大津波にさらわれたが凍った波にはまってしまっていた
「どうすんだ！？」
「船を外して海の方へ滑り落ちよう！」
「軍艦だぞ！？バカカネ！！」
「力を合わせれば必ずやれる！！」
ぎゃあぎゃあと氷の上で言い合いしている集団の近く
その波の反対側から飛んでくるのは先程ローの船から飛び立ったAだ
「ん？あれって……え？」
ドゴォン！という音と共に氷が砕け軍艦が宙に舞った
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作者名：Ancop | 作成日時：2023年3月29日 23時
