ウラオモテ ページ35
滞在中の与えられた部屋は1部屋
だがなかなか広い創りで、中にもう二部屋とバストイレ付き
研究者の寝泊まり用の部屋だろうとぐるっと見渡すと
ローは能力を使い何やら探り出した
「ROOM」
すると何台かの電伝虫が床に転がった
映像電伝虫と盗聴電伝虫の二種類あり、流石にしかけていない訳ないかとそいつらを拾い上げた
「もしもーし。これ回収しといて下さーい」
映像電伝虫に手を振りあちら側に伝えると、しばらくしてシーザーの部下が回収していった
「便利ねーその能力。…さて、どうする？」
「俺は研究所内を見て回る。お前はシーザーに呼ばれていたな」
「うん、何か協力しろと言われたけど。そのついでにさぐれる事はさぐっておくわ」
「あァ、頼んだ」
そしてポイっと渡されたのはこの部屋のカードキー
それをポケットにしまい、シーザーの元へ向かった
「あら、どうしたの？」
「(確か、モネ…)シーザーはどこへ？」
「Mなら研究室に行ったわよ」
「そう…ならまた後で来るわ」
応接間に居たのはモネ1人
シーザーは優秀な秘書だと言っていたが、沈着冷静、何を考えてるか分からない女
慎重に接しないと何か危ない気がした
「今、時間ある？お茶でもしない？せっかくの女同士仲良くしましょう。男だらけで退屈してるの」
「！…あはっ。私も海軍やめてからも男だらけの生活で正直参ってたの…だからモネさんいてくれて嬉しい！」
ニコっと人懐こい笑顔でモネの横に座るA
牛乳瓶の底のような眼鏡を取ったモネもふふっと笑ってお茶の用意に席を立った
とりあえず少しでも懐に入れるように
スっと冷めた目でその後ろ姿を眺めた
「んん？シュロロ！なんだ、もう仲良くなったのかァ？」
「あら、マスター。一緒にいかが？」
「モネさんすごい物知りだから勉強になるわ！いい秘書を持ったわね、"マスターシーザー"」
「シュロロロ！そうだ、A。お前のその鬼神の体を調べさせてくれねェか？今後の研究に役立つかもしれねェだろう！」
「…わかった。じゃ、またねモネさん」
「えぇ、またお話しましょう。マスター？女性の体は丁寧に扱わなきゃいけないわよ？」
「シュロロロ！血を調べるだけだ。下手なことをしたら契約違反だからなァ」
シーザーに連れられある部屋に入ると採血を何本か取られた
「…あー、注射嫌い」
ぽつりとこぼし部屋に戻っていった
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作者名：Ancop | 作成日時：2023年3月29日 23時
