居場所 ページ26
あれからガープは部屋を出ていきスモーカーは1人、この来なれた部屋に残って先程のガープとの会話を思い出した
「スモーカーお前、Aの事をどう思っとった？」
「…大事な女だと思ってますよ。今でもね」
「そうか。まァ、お前じゃったら許すわい…
Aを、助けてやってくれ。絶対に、政府に渡すんじゃないぞ」
「言われなくとも。最初っからそのつもりですよ」
誰にも渡すつもりなんてねェ。この部屋にもうあいつが帰って来れないとしても、他のやり方で必ず居場所を作ってやる
スモーカーは以前から考えていた事を現実にすべく、強く瞑った目を開き野望のこもった瞳をギラギラと輝かせた
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聖地マリージョア
「センゴクめ…鬼神を赤髪に引き渡すなどしおって。迂闊に手を出せんくなってしまった」
「このまま赤髪の元に居るとなれば、最悪の事態も考えなければならん」
「動きをよう監視するよう軍に伝えるのじゃ」
「アマルド・D・イヴァン…何を知りおった。いつも厄介なのは"D"だ…」
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4日前
「Aの容態はどうだ？」
「お頭…幸い腹の傷は内蔵まで届く前で止まってた。さすが鬼神の治癒力だぜ。跡は残るだろうが安静にしてればすぐ治るさ」
「そうか。後は早く意識が戻ればいいが…」
赤髪海賊団は頂上戦争の後、新世界へ戻る航路を走っていた
生き残った白ひげ海賊団達も、亡きエースと白ひげの弔いのため各々赤髪達について新世界へ向かっていた
そして戦争で預かったAは、最後に気を失ったまま3日間まだ目覚めていない。赤犬の一撃によって受けた傷は船医のホンゴウが治療したが、傷よりも精神面のダメージの方が大きいだろうと言った
「俺達が出たとき、Aは真の鬼神になっていた。センゴクが言うには暴走状態だったと」
「20になるまでに5年に1度起こるってやつか。お頭前言ってたよな」
「あァ、ちゃんとした儀式を行わないと制御出来なくなり暴走してしまうというのを聞いたな。おそらくそれだろう」
シャンクスはベッドへ腰掛け眠るAの頭を撫でた
久しぶりに会うAはずいぶんと大人になっていて、何年か前に会った時はまだまだ子供だったのにと少し口元を緩めた
「だが本当に、Aが鬼神だったとは。言われてみれば顔が似てるな、マイルズさんに…」
もう一度Aの頭を撫で、昔会った事のある彼を思い出していた
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作者名：Ancop | 作成日時：2023年3月29日 23時
