リトル、A ページ23
「誰だお前」
「…あんたこそだれ」
-13年前-
Aはフーシャ村の奥にあるコルボ山にいる山賊に会いに行くと、ガープに連れられやってきていた
初めて来るコルボ山にキョロキョロと辺りを見渡す
山の中に建つ家をガープはドンドンと叩くと、中から出てきたのは女の山賊"ダダン一家棟梁"カーリー・ダダン
ダダンはAを見てまた!?と叫び出した
「勘弁してくれよ!エースだけで手一杯なんだ!それに次は女の子ォ!?誰の子!?」
「こやつは違うわい!今日は連れてきとるだけじゃ」
「ホッ…なんだ、ビックリした…」
ガープとダダンが話している間、暇つぶしに家の周りを探索していると森の奥がガサガサと鳴り大きな影が近寄ってきた
だがそれは、1人の男の子が引きずる大猪だった
「おォ、エース。これまたデカいのをやってきたのう」
「じいちゃん、この子知ってるの?」
「A、こやつはエース。歳はお前と一緒の7つじゃ。仲良うせい」
「えー…」
「誰がこんなチビと仲良くするかよ。俺は女はすぐ泣くから嫌いだ」
「カッチーン…!!」
「こりゃァ!エース!!」
スタスタと通り過ぎて家に入っていく
エースへの第一印象は最悪で。
「何あいつ!!ムカつく!!」
Aはべーっと舌を突き出し、なめられたままで終われないとどう見返してやろうかと山へ入り考えていた
さっきエースが連れていた大猪。あれよりデカいのを取ってやると山の中を探し出すと大きな牛を見つけた
角も大きく、ここの牛は何やら攻撃性が高いらしくAを見つけるやいなや突進してくる
7歳ではあるが伊達に海軍に住んでいない。毎日ガープの鍛錬を受けているAは、少し手こずりはしたがその牛を仕留めた
「はぁっはぁ…やった。どんなもんじゃいっ」
その牛を引きずり引き返そうとするが、闇雲に歩いたので帰り道が分からなくなる
どうしようかと悩んでいると、後ろから声がし振り返るとそこにはエースがいた
「…お前がやったのか、それ」
「そうだよ。女だからってなめないでよね」
「…。お前、ジジイの孫なのか?」
「違うけど。でもそう思ってる」
「…来いよ、こっちだ」
エースはさっきとは違い、こっちを気にしながら前を歩いていく
少しは認めたのかなとAは口角を上げ、すごい?とエースに聞くと、俺には劣るけどな。と少し顔を背けたのでいつもの様にあははっと声を出して笑いエースの横に並んで歩いた
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作者名:Ancop | 作成日時:2023年3月29日 23時