秘密の部屋 ページ9
真っ暗で本当に誰も来たことがないと分かるほど埃っぽい階段を降りていく
ウソップの作ったランタンが頼りになる
だんだん下に降りると開けた場所に出た
「何本か道が分かれてるわね…」
「おィおィ…本当に進むのかァ？」
「手分けすりゃいいだろ。何もなけりゃここに集合だ」
「1番集合できねェのはおめェだろ」
「なんだとゴルァ！？」
「やんのかゴ…るぁ♡
「ハイハイ早く行くわよ！」
ナミはゾロからサンジを引き剥がし左の通路へ、その後をチョッパーが着いていく
真ん中の通路にルフィウソップロビンが入っていき、
そして残ったAとゾロは右の通路に入っていった
「(よりによって2人きりって…)」
気にしちゃダメだとブンブンと頭を振り歩きだした
「こんな隠された部屋があったとはなァ。迷子になんじゃねェぞ」
「なるヤツいる？まぁ奥がどうなってるか分からないけど…何もしかけとか無ければいいけど、さすがに無いか」
「わかんねェぜ？急に矢が飛んでくるとかな」
「なんてベタな」
そして本当に何も無く歩いて下っていくとだんだんと奥に灯りがあるのが見えた
今までの無機質な作られた通路から、上の方から外の光が差し込む場所に出た
「えっ、外と繋がっているの？」
「みてェだな」
「後2本の道は繋がってないのか」
「…おィ、これは池か？」
「池？…底になにか見える…」
零れる木漏れ日に照らされた池の中には何かの模様のようなものが見え、Aはその水に手を触れた
「っ？！」
すると水中の模様が淡く光だしAを包む
「っおイ！！A！！」
辺り一面光に包まれ何も見えなくなった
『時が来た』
『さぁ目覚めさせるんだ、この血を』
『…鬼神の血を』
『清めの水は………』
「っはぁ…！！はあっ、はあっ…」
「？！Aっ、大丈夫か？急に倒れてうなされてたんだぜ、お前」
「…。」
「おい？どうした？」
「ぁ…いや、ごめん。目眩がして倒れちゃったのかも」
「無理すんな」
よろけながら立ち上がるAをゾロは横抱きにし来た道を戻っていく
「っごめん…ありがとう」
「フッ。素直じゃねェか。可愛いとこあんだな」
「はっ？！」
また首筋に埋めようとする頭を押しのけ抵抗すると
ゾロはニッとは笑った
「そうやって俺の事意識しとけ。似合ってるぜ？その跡」
ククッと喉を鳴らして挑発するゾロに、悔しながらも顔を赤くしてしまうAだった
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作者名：Ancop | 作成日時：2023年3月16日 15時
