これが厄介 ページ22
「うっ。筋肉痛…」
昨日、熱男たちとの打ち合いは1時間だけでもかなりの疲労だった
身体中の痛みに耐えながら本部内を歩いていると、前にスモーカーとたしぎの背中が見えたので追いかけた
「スモーカーさ…
「はぁ…ビックリしちゃいました、あんな子がいるんですね」
「あァ。物好きも居たもんだ」
「好きなままで居させてくださいなんて…どうされるんですか？」
「どうもこうも…あれ以上俺にどうしろってんだ…」
「そうですよね…って、スモーカーさん？」
「…いや、気のせいか」
スモーカーは誰かに呼ばれた気がして見渡したが誰もいなく、また足を進めた
声をかけようとしたAは今の会話を聞いてしまってとっさに陰に隠れていた
「(…誰かがスモーカーさんを…)」
少しズキっとした胸を抑えて元来た道を戻っていった
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「(別に隠れる事じゃないんだけとな…)」
あの後Aは気を紛らわすため何かすることは無いかと考え、巡回に出航しようとした軍艦に乗り込み海に出た
グランドラインに出ると見つけた海賊を手当り次第捕獲していく
大きなガレオン船も1人であっという間に制圧してしまったので、少将は仕事無いな…とAの無双状態を眺めていた
「ふぅーー。こんなもんでいいか」
「…気が済んだのか？」
「そだね。さて帰ろう」
軍艦は本部に帰港し、Aは後はよろしくと降り、そのまま街で食事でも済ますそうとぶらついていた
入ったお店は前に来た天ぷらの美味しいお店
たくさん仕事した後は余計にうまいーとほわほわしながら食べて少しお酒も飲んで、今朝のことを忘れて楽しんでいた
そろそろ帰ろうかと思った時、ふと奥にいる海兵たちの会話が聞こえてきた
「そういや、朝から凄かったなお前！」
「あァ、ありゃなかなか勇気いるぞ」
「えへへ…たまたま会えたので、もういてもたってもいられなくて…」
「言っちゃ悪いが…あんな怖い人のどこがいいんだ？」
「1度任務に同行した時に助けて貰ったことがあって…そこからずっと…」
「スモーカーさんなァ、怖いけど漢って感じでかっこいいもんなァ」
「そうなんですっ。でも…」
今朝たしぎ達が話していた子、本人らしくちらりと見てみるとふわっとした栗色の髪にくりっとした目のすごく可愛らしい子だった
話も気になるがこれ以上聞けないと、すぐ会計をして店を出た
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作者名：Ancop | 作成日時：2023年3月16日 15時
