0から1が組み立てられる ページ9
「何してんだ、俺は…」
Aの部屋から出たスモーカーは、手で顔を覆い、はぁーと煙を吐き出した
船でもそうだったが、無防備なAを見ているとつい体が動いてしまう。今もあのままキスしてしまいそうな所だったがギリギリ理性を保った
ついこないだまでは生意気な妹程度に思っていたのだが、みるみるうちに魅力的な女になっていくAに惹かれていっているのを自覚していた
「あららら。険しい顔しちゃって、スモーカーくんよ」
「クザンさん。俺ァいつもこんな顔ですがね」
「それもそうだけど…」
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スモーカーが出ていった後、Aはソファに寝転びボーっとしていた
よく寝るようになった。確かに、最近は急に意識がなくなるように寝てしまう事が多かった
スモーカーと電伝虫をしている時、資料整理の時、中将会議の時にも寝てて横に居たドーベルマン中将にマジで怒られた
「(寝落ちた時必ずあの夢を見てる気がする…何かを私に伝えたいの…？調べてみるか)」
たかが夢だと思っていたが、何か引っかかる気がしてソファから飛び起きコートを羽織り部屋を後にした
「んーー。動いたものの、何をすれば？」
「なんじゃ、A。こんな所で何しとるんじゃ？」
「あ、ガープさん」
「ちょうど良いわい。美味そうな菓子を貰ったんじゃ！茶でもせんか？」
「いいよ〜」
ガープについていきティータイムを始めた
「もう時期、Aも20になるんじゃのォ！」
「そうだねぇ。ねぇガープさん、私が育ったのってホグミー島ってところだよね？どんなところ？」
「んん？ホグミー島か？エエとこじゃぞ。あの辺の海流はややこしくての、下手な海賊は近寄れんから平和なとこじゃったわい」
「そうなんだ。…お城とかある？」
「…わっはっは！そんなもんないわい！のどかな田舎じゃよ」
「ふーん…」
「なんじゃァ？城が良かったんか？」
「あはは。そうだね、お城とかあったら素敵じゃない」
少しだけガープの空気が変わった気がしてあまりにも深く聞きすぎるのはいけないかもと、笑って誤魔化した
「そろそろ行くね、私。ごちそうさま！」
「おォ、そうか。また付き合うてくれ」
ひらひらと手を振って出ていくAの背中を見送ってから
ガープは口元に手を当て呟いた
「A…いや、まさかのォ…」
散りばめられたピースが集まろうとしていた
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作者名：Ancop | 作成日時：2023年3月3日 0時
