煙に巻いて夢の中へ ページ5
ナノハナの町外れ
「どけ」
「どくわけにゃいかねェな」
海軍に追われる麦わらの一味を逃がす為、エースがスモーカーの前に立ちはだかっていた
「(あらら。やっぱりこうなっちゃうのね…)」
Aは先程捕まえた海賊を海兵にひき渡した後、
ルフィ達のあとを追いかけて来ていた
既に一触即発の両者を屋根の上から見物する
「ルフィはもう行っちゃったのか…
ま、でも今会ったら後でスモーカーさんに質問攻めされそうだし、いっか」
ドォン！という音と共に目の前に炎と煙の柱が昇る
火と煙の能力者2人には決着なんてつかないだろうと眺めていると案の定、煙が消えた先にエースの姿は無かった
「麦わらの一味は？」
「いません！逃げられました！」
「ポートガス・D・エース、余計な事をしてくれたな。
チッ。高みの見物は楽しかったか、A。」
「げっ。バレてたか」
屋根から飛び降りスモーカー達と合流した
「お邪魔しちゃ悪いかなって」
「バカ言ってんじゃねェ。俺とあいつじゃ分が悪りィのは分かってんだろう」
「へーそうなんだぁ」
「お前なァ…」
「スモーカーさんはこのまま、ル…麦わら達を追うの？」
「当たり前だ。それに、あいつらの狙いはおそらくクロコダイルだ。必ずそこに現れる。次は逃がさねェ！」
「わー、麦わらもえらい人に好かれたもんだね」
「お前らは任務完了か？」
「うん。これから帰る」
「A中将！本部への帰還ですので、出航は明日の朝になります！なので書類の確認お願いしますね！」
「…じゃあ買い物してこよー」と言って歩き出すAの首根っこをスモーカーが掴み逃走は失敗に終わった
その後、スモーカー達と別れAは船内の自室で書類作業を行っていた。
「(アラバスタ王国の情勢、何かが引っかかっるような。あのクロコダイルだ。何を考えているのか……んん、ふわぁ。なんか疲れたな…最近すごく、眠気が…)」
うとうとしだしたAはそのままプツッと意識が切れ机に突っ伏した
ぱっと差し出された手が頭をささえたのでぶつけずに済んだが、目の前まで来ていたスモーカーにも気付かず寝てしまったA
「あぶねェ…(最近少しおかしくねェか？元々よく寝るやつだがこんな風には)」
スモーカーはAを抱え上げ簡易ベッドへ寝かせた
顔にかかる銀青色の髪を退かしそのまま頭を撫でる
「ちったァ頼れよ、バカ」
咥えた葉巻をはずし、おでこに口付けをした
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作者名：Ancop | 作成日時：2023年3月3日 0時
