乗り気じゃないパーティ ページ33
-グランドライン 「ヨッテケ島」-
Aはいつぞやに助けた商業人のおもてなしで、
この島の王族と商業人たちとのパーティに呼ばれていた
プレゼント事件からサカズキに対応してもらったのだが、量は減ったもののプレゼントと一緒に毎日手紙が送られてきていた
そして最近、近々パーティをすると招待状が来たので、直接出向いて断ろうと、出席したのだ
「あァ！A中将殿！この度は出向いて頂きありがとうございます！！」
「はぁ…どうも。こちらこそお招きありがとうございます」
「ささっ！どうぞこちらへ！」
「？会場はあちらでは？」
「パーティですのでお召し物をご用意しております！こちらでお着替え頂きますよう宜しくお願いします」
「は？え、ちょっと…！」
断ってさっさと帰ろうと思っていたのだが、召使達に強制的に着替えとメイクをされ、パーティ用にワインレッドのマーメイドドレスを着せられた
「ぅわぁー！とっても素敵です！」
「…どうもありがとう…」
「きっとお似合いの2人になるでしょうねぇ」
「…？」
案内され会場に向かうと、王族や商業人達でわいわいと賑わっていた
お付きで来ていた海兵数名も豪華な料理に舌ずつみを打ち、パーティを楽しんでいるようだった
「(何普通に食べてんのあいつらわっ)」
「A様！なんと麗しい！！どうぞこちらへ！」
「おぉ！貴方がA中将殿か。噂通りの美しさですな」
案内された席の前には、この国の王と一人息子の王子が座っていた。国王に上から下へとじっと見られ、居心地が悪い、と顔には出さないが心の中で悪態をついた
「お招き頂きありがとうございます」
「さぁさぁ、楽しんでいってくれ！これは貴方への感謝のパーティなのでな！」
「その件なのですが、私はただ自分の仕事を全うしただけです。ここまでして頂く程の事では…贈り物も大変嬉しい限りではありますが、お気持ちだけで充分ですので今回で最後にして頂けませんでしょうか？」
「わはは！そうか。少し我々もやり過ぎてしまったかもしれんのォ。仕方ない。だが今日は、楽しんでいってくれ！」
意外に話の分かる国王だな、とAは安堵のため息を零し、食事を始めた
少し時間が過ぎ、ほどよくお腹も満たされてきたとき
周りを見渡すと海兵達が居ないことに気がついた
外にでも出たのかと、あまり気に停めなかったが、
この時、裏で起ころうとしている事態にまだAは気づいていなかった
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作者名：Ancop | 作成日時：2023年3月3日 0時
