いつものこと ページ2
グランドライン前半、アラバスタ王国近海の島
[ユックリシーナ島]
ここに数日前から海軍本部の軍艦が停泊していた
コンコン
「失礼します!調査の報告にあがりました!……あれ?」
海兵が部屋のドアを開けるとそこに目当ての人物は居なかった。
「おい、どうした?」
「少佐!えっと、報告にあがったのですが…」
「あ!!またあの人は…!!っはぁ〜。仕方ない、俺が聞く。それにこれだけは覚えとけ?諦めも肝心だ、ってな…」
遠い目をする少佐に若い海兵はハテナを浮かべるのだった
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「ふわぁ〜…いい天気だなー。お散歩日和」
「お嬢さんお嬢さん!これひとつどーだい?おいしいよ〜!」
「へェー、これはこの辺の名物?」
「そうさ!採れたてのイカ焼だよ!」
「じゃあ1つ」
「キレーなお嬢さんにはサービスだ!」
「わーい!」
アツアツのイカ焼きを頬張る彼女の名前は…
「あ!!居た!!A中将!!また1人でふらついて!」
「ありゃ、見つかっちゃった」
彼女の名前はA
今この島に停泊する軍艦を率いている海軍本部中将である
「外出するなら言ってくださいと何度もっ!てゆうか、コートぐらい着てください!」
「この暑さの中そんなの着れないでしょーよ!それにそんなデカデカと"正義"なんて書いてたらタダでサービスなんてしてくれないじゃん」
「海軍中将ともあろう人が値切るんじゃないですよ…」
「値切ってないもん。ご好意に甘えただけですゥー」
モグモグと食べながら歩くA
いつも仕事を放棄して街にふらふら出かけたり、自由行動するので着いてくる海兵は困り果てている
「もう…そろそろ戻りますよ!噂の一味も近くまで来ているはずなので対策を、って!どこ行くんですか?!」
「ちょっと寄り道。すぐ帰るから先戻ってて!」
「エェー?!」
海兵は諦めて船まで戻って行った
そして少しすると電伝虫が鳴り相手はAで、内容は
「指名手配犯3人組確保。回収しに来て」だった
ふらふらしてだらけてるように見えるがやる時はやるし頼りがいがあるので海兵からは信頼されているのだ
「はァー。仕事した仕事した!寝よ」
「まだ昼ですよ!ったく…。明日、サンディ島に向かいますのでくれぐれも!この後は出歩かないようにお願いしますね!」
「……はーい」
「(絶対抜け出すな…)」
部下たちよ、心強くあれ…。
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作者名:Ancop | 作成日時:2023年3月3日 0時