今宵、好い ページ13
「んーーっ！おいしぃー！このエビの天ぷら最高！」
「あら、このシャンパンいけるわね」
看板メニューだという天ぷらを至極幸せな顔をして頬張るA。そんな顔を見てヒナはふふっと笑う
「幸せそうね？」
「だってすっごい美味しいんだもんー！これはお酒も進むー」
「それは連れてきたかいがあったわ。ヒナ感激」
「んふふー。ありがとう！」
Aはヒナが大好きだ。家族の居ない自分を妹のように可愛がってくれるヒナを、本当の姉のように慕っている
よくガープと一緒に彼女達の鍛錬を見にいっていた。だが忙しいガープは指導をしたりで1人になる事が多かったので、ヒナがよく声をかけ相手をしてくれていたのだ
その時にヒナと同期のスモーカーとも知り合っているが、最初はスモーカーの事は怖くて近寄りずらかったのをヒナのおかげで話せるようになっていった
今では、2人ともがAを溺愛しているぐらいに仲が良い
「ねぇ？そろそろあなたも恋の話とかないの？」
「またその話ー？ないってばー。良い人居たら言ってるよ。ヒナさんもう酔ってるでしょ！」
飲み始めて2時間ほど経った頃
さっきまで仕事の話や真面目な話をしていたのに、ヒナの顔を見ればもう頬がピンクで酔ってますの顔をしていた
「酔ってないわ。私はね、Aには幸せになってほしいの」
「そうね？私もそうなりたいよ」
「本当、あなたみるみるうちに大人になって、すっごい魅力的な女になってるのよ？自覚してる？」
「…確かに胸は大きくなったと」
「そこだけじゃないわよ！…はぁ、危なっかしくて外に出したくないわっヒナ心配」
やけ酒のようにグビグビと飲み干すヒナに、やばいこれは悪酔いするパターンかも、とAはヒナを宥める
「大丈夫よ私強いし変な男には引っかからないから！だからヒナさんとりあえず水飲も？」
「確かにそこら辺の雑魚には引っかからないでしょう！その前にあなたのボディーガード達が許さないわ？スモーカー君だってあなたの…」
「おィ、ヒナ。てめェ飲みすぎだ」
低い声に振り返るとスモーカーがいた
酒瓶を取り上げられたヒナはスモーカーに標的がうつった
「スモーカーさん！」
「スモーカー君！いい所に来たわね！久しぶりに一緒に飲みましょう」
「あァ。いいか？A」
「えぇ。逆に助かる」
すりすりと両手を合わせてスモーカーを拝むと、ハッと少し可笑しそうにスモーカーは笑い椅子に腰掛けた
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作者名：Ancop | 作成日時：2023年3月3日 0時
