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写真に写る私は、誰だ?

私はこんな写真を撮った記憶が無い。写真を撮ったとしても、わざわざ私が家族との写真を部屋に飾る必要は皆無だ。寧ろ積極的に排除していくだろう。

ならば、写真を置いたのは誰だ、ということになるのだがこれはほぼ絞れている。

私を送り出した神か、もしくはこの部屋の元々の住人か。

どちらであっても今私ができることはない。神は神出鬼没であり、次会うときは最期らしいので会うのはほぼ不可能。前の住人はどこの誰かも知らない上に、現在私が部屋を使っている以上ここに戻ってくることもないだろう。

写真を置いた人物についてはもう手詰まりだ。なら、写真の文字についてはどうだ?

“私”という言葉が書いてあるので、私自身が書いたのだろうが記憶に全くない。だが、写真を見て“懐かしい”と感じた。つまりは一度どこかで写真を見ているということ。

しかし私にそんな記憶はない。

……神によって記憶が改竄されていると見るべきか、なにかの事情があって私自身が記憶に蓋をしたと見るべきか。


……どのみちできることはない。

仕方ない、と割り切って散歩にでも出掛けよう、と上着を羽織った。



────

今日は日曜日なのもあって、通りは多くの人で賑わっていた。

散歩なのでとくに行先もなくぶらぶらと米花町を見て回った。そろそろ疲れたので帰ろうかな、と思ったとき、前方に少年探偵団を見つけた。

サッカーボールを持って移動してるということは遊んだ帰りかもしくはこれから遊びに行くのか。

そしてコナン君も居るということは十中八九何か起こる。

よし。着いていこう。そして声をかけよう。


────

「…に…った…でしょ?私、お酒…って…」
「……よな…」
「でも………が言う……組織の……がRUMだって……」

遠くて何を話しているのかはわからないが、組織関連だろう。RUMとか言ってるし。

「……に女の……人…」

「……まさか……動き……でしょうね!?」

「あれ?コナン君か?」

少年探偵団の後ろから声をかけた。他のメンツはえ?誰?みたいになってるがコナン君はびっくりしている。

「え、静香おねぇさん?なんでここに?」

さっと哀ちゃんを庇っているあたり条件反射か何かか?まぁいいや。

「家で引きこもっているのは良くないと思って散歩がてら町を回ってたんだ。そしたらコナン君が見えたので声をかけたってとこだ。」

屈んで目を合わせる。

「そうだったんだね!びっくりしちゃった!」

にこっと効果音が聞こえるくらいな笑顔をした彼。逆に怖い。

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HILL(プロフ) - 麗妃さん» ありがとうございます。励みになります。大した伏線や設定ではないですが嬉しいです。そしてお返事遅れて申し訳ないです。 (2018年7月16日 22時) (レス) id: 59406b58fa (このIDを非表示/違反報告)
麗妃(プロフ) - とても面白いです!!登場人物たちの心情の描写や、主人公の心情から人格との関係など、設定が綿密に構成されていて、素晴らしいの言葉しか出ません!このあとの展開や伏線が気になって仕方がありません!!これからも楽しみです。頑張って下さい、応援しています! (2018年7月1日 12時) (レス) id: d59234d3e4 (このIDを非表示/違反報告)
HILL(プロフ) - 明里香さん» 報告ありがとうございます。方言が出てしまったようです……。修正しました。助かります。 (2018年6月23日 23時) (レス) id: 59406b58fa (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「よし掛かって」ではなく、「より掛かって」です。 (2018年6月23日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:HILL | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年5月18日 20時

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