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「いや、友達って普通は見返りとか求めないから……。」
メールを送ったのが
『そうか。友人とは難しいな。』
どこかズレている気がする。って、そんなのはどうでもいい。
「メールの内容について静香さんと話したいからこれからポアロに来てもらっても大丈夫?」
『あぁ、わかった。今から向かう。五分ほどで着くと思うから先に待っていてくれ。』
すぐに返事をした静香さん。五分ということは車で来るのだろう。
「はーい。じゃあ、また後でね!」
pi、と通話が終了した。
さて、安室さんに事情と状況説明しねぇとな……。
────
「いらっしゃ……あれ、コナン君。」
カウンターから安室さんが出てきた。
「安室さんこんにちは!静香おねぇさんとポアロで待ち合わせすることになったんだ!ボックス席座ってもいい?」
背を屈めている俺に目線を合わせてくれている安室さんに言った。
「あぁ、大丈夫だよ。今片付けるからちょっと待っててね。」
にこり、と笑みを浮かべて言った。
その様子にハハハ……よくやるぜ……と思ってしまったのは仕方ない。
「はい、お待たせしました。どうぞコナン君。」
「ありがとう!安室さん!」
俺は窓から外の様子が見える道路側のボックス席に腰掛けた。
お冷を持ってきてくれた安室さんが自然な動作で俺の隣に座った。
え、座った?
「え?あ、安室さん?」
「今は他のお客さんも居ないからね。僕もご一緒させてもらうよ。」
その目は安室透のものではなく、降谷零のような気がした。
そうこうしているうちに、静香さんが来たようだった。
「いらっしゃいませ!」
座ったまま安室さんが言った。おいおい……それでいいのかよ?思わずジト目で見てしまったが仕方ない。
「……なるほど。他のお客さんが居ないからその態度という訳か。」
苦笑いしながら静香さんは言った。そして俺の向かいの椅子に座った。
「何飲みます?」
僕の奢りにしておきますよ、と安室さんが言った。なら甘えよう。
「僕、アイスコーヒー!」
「私はアイスミルクティーにしておこうかな。」
かしこまりました、とカウンターへ向かった安室さんを尻目に静香さんが言った。
「……その様子だと多重人格なのは知っているようだね。」
頬杖をつき、目を細めて静香さんは言った。
「え、あ、うん。沖矢さんと色々考えて……。」
……俺顔に出してたか?
そういえばこの静香さんはどこか雰囲気が公園の時の
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HILL(プロフ) - 麗妃さん» ありがとうございます。励みになります。大した伏線や設定ではないですが嬉しいです。そしてお返事遅れて申し訳ないです。 (2018年7月16日 22時) (レス) id: 59406b58fa (このIDを非表示/違反報告)
麗妃(プロフ) - とても面白いです!!登場人物たちの心情の描写や、主人公の心情から人格との関係など、設定が綿密に構成されていて、素晴らしいの言葉しか出ません!このあとの展開や伏線が気になって仕方がありません!!これからも楽しみです。頑張って下さい、応援しています! (2018年7月1日 12時) (レス) id: d59234d3e4 (このIDを非表示/違反報告)
HILL(プロフ) - 明里香さん» 報告ありがとうございます。方言が出てしまったようです……。修正しました。助かります。 (2018年6月23日 23時) (レス) id: 59406b58fa (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「よし掛かって」ではなく、「より掛かって」です。 (2018年6月23日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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