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江戸川コナンside

「彼女から伝言よ。」

真相が明らかになり、マスコミが強盗三人を囲んでいた時、灰原が俺に向かってぼそり、と言った。

「静香さんはなんて?」

視線は三人を見つつ言った。

「よろしく、だそうよ。私にはなんの事だかさっぱりだけど。」

なにかあてでもあるの?と続けて灰原は言った。

「……さぁ、俺にもさっぱりだ。」


よろしく だと?何についての言葉だ?

結局その日はそのまま帰った。




次の日、学校から帰宅途中に強盗団の続報があったのでそれについて灰原と話をした。

「…やっとできた守くんの友人まで自分の手で亡くしちまったんだから……」

「無くした?」

「ん?」

駒井さんの話をしていたんだが、どうやら灰原は何かを思い出したようだ。

「そーいえばみんな口をそろえて言ってたわ……奴には片方が無いって……」

「奴?」

誰のことだ?

「ラムよ……何かの事故で目を負傷して……」

「左右どちらかの眼球が……義眼らしいわよ……」

ラムが義眼?

……ラムは義眼で屈強な大男か、女のような男なのか、年老いた老人なのか……はたまた全く別人なのか。人物像が掴めねぇな……。義眼ってことは見た目では分からねぇだろうし……。

「あと、彼女のことだけど。」

「彼女?」

「静香さんよ。」

そういえば短時間にも関わらず仲良くなってたな……。

「で、彼女がどうしたって?何かあったのか?」

静香さんは謎が多いけどすぐにでも対応しなきゃいけない問題でもない。

「……彼女、私と会話してる時ころころ口調が変わったのよ。」

「それがどうしたんだよ。」

静香さんは人によって口調を分ける人だから特に問題は……

「貴方と私ではどうやら認識に差があるようね。私と接する時に大人に対しての口調と、子供達に対する口調で話したの。

だからそれについて聞き辛いわ、って言ったのだけど。彼女、」

灰原はそこで一度言葉を止めた。その時の様子を思い出しているようで、表情が驚愕へと変わっていった。

「彼女、私は私だって言ったの。誰に言われてもそれは変わらないって。

さっきまでは余計なお世話だって意味かと思ったんだけど、もしかしたら……」

「なんだよ?はっきり言えよ……」

しびれを切らし、急かした。何か、嫌な予感がした。

「多重人格。」

「え?」

「彼女、多重人格かもしれないわ。口調だけでなく、態度も変わっていたもの。それに聞いた時の言葉……。

ねぇ、彼女何者なの?昨日は敵じゃないって言ってたけど……。」

灰原は少し悲しそうな顔で俺に言った。

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HILL(プロフ) - 麗妃さん» ありがとうございます。励みになります。大した伏線や設定ではないですが嬉しいです。そしてお返事遅れて申し訳ないです。 (2018年7月16日 22時) (レス) id: 59406b58fa (このIDを非表示/違反報告)
麗妃(プロフ) - とても面白いです!!登場人物たちの心情の描写や、主人公の心情から人格との関係など、設定が綿密に構成されていて、素晴らしいの言葉しか出ません!このあとの展開や伏線が気になって仕方がありません!!これからも楽しみです。頑張って下さい、応援しています! (2018年7月1日 12時) (レス) id: d59234d3e4 (このIDを非表示/違反報告)
HILL(プロフ) - 明里香さん» 報告ありがとうございます。方言が出てしまったようです……。修正しました。助かります。 (2018年6月23日 23時) (レス) id: 59406b58fa (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「よし掛かって」ではなく、「より掛かって」です。 (2018年6月23日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:HILL | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年5月18日 20時

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