Baby baby Don’t cry 3 (ページ22)

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卒業式から暫く経ち、僕は課題の無い春休みのお陰でほかのメンバー達に比べてノンストレスな日々を暮らしていた

春休みも終盤に差し掛かってきた頃、事務所の好意によって宿題休みを貰った僕達は昼頃から皆で机に向かいペンを走らせていた

勿論僕は見学だ

その代わりヒョンやジョングクがあれが飲みたいとか食べたいとか言われたら速やかに持ってくるというパシリ的役目を務めることに…

主に勉強が得意なヒョンばかりで常に何処かしらでペンの走る音が聞こえているのだが、僕の隣に座っているジョングクは頭を机にくっつけて呻き声を上げている

『ジョングクー…大丈夫？』

「ヒョン…無理、無理だよこんなの…分かんないし終わんないよ…」

『ジョングク大丈夫。僕も勉強出来ないし宿題は殆どした試しがないし提出さえした覚えがないよ』

「え…」

「ヤー！！A！！そうだったのか！？だからあんなにテストの点数も悪けりゃ内申点も低かったんだな！？」

ジョングクを励ますつもりの言葉に、向かいに座ったナムジュニヒョンが机を叩いて立ち上がった

『あ…いや、その…』

「A、お前そんなことでよく高校受験出来たな」

こちらをちらりとも見ずにユンギヒョンがボヤく

やばい、雰囲気がやばい

取り敢えずこの部屋の空気が一気に濁った

「ジョングガ、Aの言ってること真に受けたら駄目だ。
勉強は確りしておかないといけないからな？」

ナムジュニヒョンがまるで間違った道に進もうとしている息子を諭す様にジョングクに言う

僕は居心地が悪くなってきてこっそりと椅子から立ち上がろうと目論んでいたが、それはジョングクによって阻止された

「ヒョン、勉強できないんですか？」

つぶらな瞳に真っ直ぐ見つめられて言葉に詰まった

なんってストレートな聞き方を…

『ごめんな…僕は勉強出来ません…』

「じゃあ、高校はどうやって入ったんですか？」

こっ、こいつ…

言い返そうにも出来ない状況に目をさ迷わせているとジンヒョンに「そう言えば高校どこに行くの？」と聞かれた

『えっと…ソウル公演芸術高校です』

すると、ヒョン達にお前良かったな…という哀れみの目を向けられる

「あの、黄色い制服の？」

『はい』

「そっかぁ、良かったな」

それは行ける高校があって良かったな。なのか、そこの高校で良かったな。なのかどっちですか…

「なら僕もAヒョンと同じ高校に行く」

『？』

「なんでもないですよ」

『そう…なら早く宿題しな…』