弐陸話 ページ27
空が真っ赤に染まり、街の賑わいがおさまる頃。
この場所に、男は集まり出す。
今日は、私に新しい客が入るらしい。
だが、そんなことはどうでもいい。数え切れないほど男を相手にしてきた私にとって、新しい客どころで騒ぐ必要は無かった。
いつも通り、客に喜んでもらえればいい。
そう思っていた。
私は鏡に映る自分を1通り眺め、化粧が整っているか確認すると、客がいる部屋へと向かった。
この出来事が、私の運命の歯車を狂わすとも知らずに…
.
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客がいる部屋につくと、私は障子に手をかけ、右へサッと引いた。
そして私はお辞儀をする。
A「ようこそ、おいでくんなまし。」
何百回も言ったこの言葉。
もう聞き飽きてしまった。
?「入れ」
端的な男の言葉で、部屋に入り顔をあげる。
私の目に映ったのは、真っ赤な髪。
A「！？！？」
私は驚き、目を開く。
思わず目頭に涙がたまる。
……が、その人は自分の思い描いていた人物ではなかった。
その人は髪が赤いというだけで、あの人とは顔は違う。
それに声が乱暴であるため、全くの別人だった。
？「ｸｸｯ 何？驚いた顔して。まさか、ヒロトと俺を間違えちゃった？」
男は不気味に笑って唇を舌でペロっと舐めた。
だがそんなことより、気になるところがある。
A「…どうして、ヒロトの名前を知ってるのですか。」
なぜこの男があの人の名前を口に出したのか。
なにかヒロトと関係があるのか。
そう考えるとどこか恨めしく感じた。
？「そう怖い顔するなって、Aちゃん♪俺は、南雲晴矢。ヒロトはね、んーなんていうか、俺の幼なじみみたいな人かな。」
晴矢と名乗る男は、そうおちゃらけた調子で答えた。
A「幼なじみ…。」
私とヒロトは幼なじみだったらしいから、この男も
まさか私の幼なじみ…？
すると晴矢は私の心を読み取ったように、またｸｸｯと笑い
晴矢「君と俺は、今までに会ったことがないよ。たぶん、ヒロトと会ったのは君が売られてからじゃないかなぁ。」
そう言われ、私は少しホッとした。もし、忘れていたとかだったら、失礼にあたるからだ。
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りま(プロフ) - ゆーみやン＠JustinB好きさん» ありがとうございます！本当に嬉しいです！これからも宜しくお願いします。 (2017年4月26日 19時) (
レス) id: 955dc22c3d (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみやン＠JustinB好き(プロフ) - 完結おめでとうございます！ 切ないお話でしたが、感動しました！！ 読み飽きなかったです！ これからもりまさんのこと応援しています！( *´艸｀) (2017年4月9日 1時) (レス) id: cef1a7a657 (このIDを非表示/違反報告)
りま(プロフ) - 南野ユウカ@元ぱるさん» ありがとうございます。そんなこと言っていただき本当に嬉しい限りです。今後ともりまの作品を宜しくお願いします。 (2017年3月25日 8時) (レス) id: 7395b73eeb (このIDを非表示/違反報告)
南野ユウカ@元ぱる(プロフ) - 完結おめでとうございます。とても面白かったし、展開が読めなくて凄くワクワクしてました。 (2017年3月25日 6時) (レス) id: 16e2777840 (このIDを非表示/違反報告)
ぱる(プロフ) - りまさん» はい！更新頑張ってください！！(o^-')b ! (2016年11月13日 9時) (レス) id: 16e2777840 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りま | 作成日時：2016年5月28日 17時
