＊ 《2018.6.9》 ページ42
・
とある、高層ビル。
厳重なセキュリティの中…
小柄な男が一人、最上階の部屋へ到着していた。
「………戻りました。」
小柄な男が傅いた先には、スーツ姿の男が立っていた。
「どうだ？」
「今のところ、大きな動きはありません。」
「そうか。」
「ただ…」
「ただ…何だ？」
「斎藤兄弟と接触したのが、気になります。引き続き、監視します。」
「何かあれば、すぐに報告しろ。」
「はい。では、失礼致します。」
小柄な男・片岡直人は、スーツ姿の男へ一礼すると、部屋を辞した。
「三年か………」
スーツ姿の男が、その声に振り返ると…
一人の男が、部屋の奥の壁にもたれながら立っていた。
「翔さん…」
スーツ姿の男…松本潤の元へ近づいて来る男・櫻井翔。
彼もまた、上質なスーツを身に付けていた。
「随分、嗅ぎ回ってくれていたからな。」
櫻井は、口端を上げて微笑(わら)ったが…その大きな両瞳は、氷の如く冷え切っていた。
「潤。」
「はい。」
「……まだ、迷っているのか？」
「いえ……」
冷え切った櫻井の両瞳が、松本の顔の目前に近付く。
その両瞳を見たら、最後……内臓を力づくで鷲掴みされたような感覚になり、身動きが取れない。
「迷っているなら…お前は、要らない。」
「翔さん……」
「どうなんだ…潤。」
「……アイツとは、縁を切ったんです。迷いなんて…とうの昔に、捨てました。」
松本の大きな両瞳を、しばらくの間ジッと見ていた櫻井は…
やがて、その顔を離した。
「………なら、いい。」
「翔さん…」
「………ヤツは必ず、何か仕掛けてくる。油断するな。」
「はい。」
櫻井は、松本の左肩を一つ叩くと…部屋の奥にあるドアへと、歩き出した。
・
続く
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愁(ｼｭｳ)(プロフ) - 舞花さん» サスペンスとか、ミステリーを書くなら、注意書きして書きますけど…短編なのでね。（苦笑） なんだかんだで、無事（？）12人書き終えました。雨に濡れた健二郎さんが浮かばなければ、始まらなかった短編集。健二郎さんに、感謝です。（笑） (2017年11月8日 20時) (
レス) id: 2a9117ff92 (このIDを非表示/違反報告)
舞花(プロフ) - 愁(ｼｭｳ)さん» そうなんですね(笑)それに歪む顔が見たいとか？(笑)萌えます(≧∇≦*)逝っちゃうと確かに出しにくいですね(笑) (2017年11月8日 20時) (レス) id: 06beefc88f (このIDを非表示/違反報告)
愁(ｼｭｳ)(プロフ) - （続き）岩ちゃんの先輩…三代目の中からにさせて頂こうかと思いましたが…逝ってしまうポジションなので、ちょっと限定しづらくて…ぼやかしました。（苦笑） (2017年11月8日 20時) (レス) id: 2a9117ff92 (このIDを非表示/違反報告)
愁(ｼｭｳ)(プロフ) - 舞花さん» 舞花さん。早速、ありがとうございます！m(_ _)m なんだか、こんな感じに仕上がってしまいました。（苦笑） 根っからのドSな私。好きな俳優さんには、切なさ・悲しみ・苦しみを演じて欲しくなる性分なんです。(^_^;) (2017年11月8日 20時) (レス) id: 2a9117ff92 (このIDを非表示/違反報告)
舞花(プロフ) - 愁さん、こんばんは(^^)うーん、切ない…岩ちゃん、切ないぞ。でも切ないのが岩ちゃんには似合ってるんですよね。岩ちゃんの先輩は誰だったのだろうって思いました(o^^o) (2017年11月8日 20時) (レス) id: 06beefc88f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愁(ｼｭｳ)
作成日時：2017年10月3日 1時
