scene ６：『 Stars in the rain 』（R.Imaichi） ページ16
・
「………今日は、ここまでにしようか。明日もあるし…ね？」
「……そう、っすね。」
最近…また、喉が不調だ。
そのせいで…
スタッフの方に、レコーディングを日延べしてもらう事になってしまった。
「隆二……大丈夫？」
相方の臣にまで、心配かけちゃってる。
・
ありがたいことに、今…すげぇ、忙しくさせて頂いてて。
毎日が、本当に充実してる。
だけど………
時々…どうしようもなく、不安になる。
眠れない日が、何日か続いたりもする。
・
「大丈夫。明日は、録りきるから。」
「無理しないようにね。」
臣の笑顔に、ちょっと癒されながら…スタジオを出た。
・
・
「いらっしゃい。」
かなり強い、雨の中………
馴染みの居酒屋に、顔を出すと…
大将が、いつもの笑顔で迎えてくれた。
・
そして………
会いたかった顔が、もう一つ……………
・
「あにぃ、いらっしゃい。」
大将の姪っ子………Aちゃん。
大学生の彼女は、時々…大将の店の手伝いに、来ていて。
一年くらい前…
俺が通された個室に、ビールを運んでくれたのがきっかけで知り合った。
・
「はい、ビール。あと、枝豆ね。」
いつもの個室に、ビールと枝豆を運んでくれたAちゃんが…俺の顔を、じっと見つめている。
「あにぃ…声、出なかった？」
「えっ⁉」
Aちゃんの言葉に、ビックリして…思わず、彼女の顔をじっと見てしまった。
「あにぃ…レコーディングが上手くいかなかった時、その顔になるから。」
「その、顔…って……」
「悔しそうで、哀しそうで…みたいな。そんな顔、してる。」
Aちゃんは、なぜか…
切なそうに… 悔しそうに… 微笑(わら)った。
「Aちゃんが、なんでそんな顔するの？」
「だって…」
・
……………失敗した。
彼女には…
俺の気持ちが、分かるのに。
彼女だから…
俺の気持ちが、痛いくらい分かるのに。
・
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愁(ｼｭｳ)(プロフ) - 舞花さん» サスペンスとか、ミステリーを書くなら、注意書きして書きますけど…短編なのでね。（苦笑） なんだかんだで、無事（？）12人書き終えました。雨に濡れた健二郎さんが浮かばなければ、始まらなかった短編集。健二郎さんに、感謝です。（笑） (2017年11月8日 20時) (
レス) id: 2a9117ff92 (このIDを非表示/違反報告)
舞花(プロフ) - 愁(ｼｭｳ)さん» そうなんですね(笑)それに歪む顔が見たいとか？(笑)萌えます(≧∇≦*)逝っちゃうと確かに出しにくいですね(笑) (2017年11月8日 20時) (レス) id: 06beefc88f (このIDを非表示/違反報告)
愁(ｼｭｳ)(プロフ) - （続き）岩ちゃんの先輩…三代目の中からにさせて頂こうかと思いましたが…逝ってしまうポジションなので、ちょっと限定しづらくて…ぼやかしました。（苦笑） (2017年11月8日 20時) (レス) id: 2a9117ff92 (このIDを非表示/違反報告)
愁(ｼｭｳ)(プロフ) - 舞花さん» 舞花さん。早速、ありがとうございます！m(_ _)m なんだか、こんな感じに仕上がってしまいました。（苦笑） 根っからのドSな私。好きな俳優さんには、切なさ・悲しみ・苦しみを演じて欲しくなる性分なんです。(^_^;) (2017年11月8日 20時) (レス) id: 2a9117ff92 (このIDを非表示/違反報告)
舞花(プロフ) - 愁さん、こんばんは(^^)うーん、切ない…岩ちゃん、切ないぞ。でも切ないのが岩ちゃんには似合ってるんですよね。岩ちゃんの先輩は誰だったのだろうって思いました(o^^o) (2017年11月8日 20時) (レス) id: 06beefc88f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愁(ｼｭｳ)
作成日時：2017年10月3日 1時
