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「そうだっけ、忘れちゃったなぁ」
…忘れてないけどね。
「そっか。あのとき理由聞いても私のせいだからとしか言わなくてさ、気になってた」
そりゃそうだ。言えるはずがない。
やっぱり翔太の存在が大きすぎて別れたなんて言えない。
いまとなっては言っちゃってもいいんだけど、こんな酔い散らかしてコンディション底辺な状態で言いたくない……！！
てか翔太と会ってるときの最近の私、ずっとコンディション悪いけど大丈夫そう？女として見られなくなったりして終わりの始まりがはじまっちゃってない？
そろそろちゃんとしないとな、
翔太とのこと。
「しょーたー」
「んー？」
「頭いたいかも」
「喋らせすぎたわごめん、水買ってあるから飲んで寝ろ」
「ありがとう…でも謝るのは私。迷惑かけてごめんなさい」
貰った水を飲む為にやっと起き上がった私に寄り添うような形で支えてくれる翔太。
乱れていたのか前髪をそっと撫で、整えてくれた。
「迷惑じゃないし迷惑かどうかは俺が決めるから。だからもっと頼ってほしい」
「…どのくらい頼っていい？」
「こんなに頼ったらウザがられるだろうなぁってくらい頼れ」
「意味わかんない(笑)」
「とにかく俺に預けろ。後は任せとけ」
やっぱよく理解できないけど渾身のドヤ顔をかましてる翔太に任せれば今後のことは全てうまくいくらしい。
「…あいつと戻りたいとか思ってないよな」
「なーい。そんな雰囲気になったけどちゃんと伝えた」
「えっ！？待って待ってそんな雰囲気ってどういうこと？おい！Aやっぱ寝るな！……会ったことねえけどあいつのこと絶対許さん」
その後も阿部くんへの怒りを抑えられずぶつぶつ何か言ってたけど睡魔と酒の力には勝てず意識を手放した。
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作者名：無色透明 | 作成日時：2023年11月23日 22時
