言えない私と待てない彼 (ページ10)

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『じゃあ、』
「うん？」
『いまこうやって会話してるのしんどいですか？』
「それしんどいって言われたらどうするの？」
『結構落ち込みますけど…』
「海であんな姿見られてるし今更壁作るとかないよ。」

『よかったあ〜』ホッとしたようにお茶を啜る姿がなんだか可愛らしかった。

2つ下か。そんなに変わらないとは思っていても、どうやら年下マジックというのものはありそうだ。

「逆にこんなに愛想がない人間みて引かないの？」
『全然考えてなかったっす。むしろ僕にだけ心開いてくれてるのが嬉しいですよね』
「それはポジティブすぎるね」
『ハイ！よく言われます！』

褒めてないのになんか照れてるし。
そしてこちらに向けられる笑顔が眩しくて目を伏せた。

初日だし、ここは私が払うよってお支払いしたら『もう一生頭上がりません』って胸に手を当て忠誠を誓ったようだった。
大袈裟なんですけどって笑っておいた。

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