言えない私と待てない彼 (ページ7)

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簡単な自己紹介を各々目黒さんへした後、
知り合いなら、と教育係を任されてしまった。

そもそも知り合ってないです…と困る私の横で
目黒さんは呑気に『観葉植物多くないですか？』とか聞いてくるからとりあえず無視させていただいた。

各部屋の案内をする為、
下の階へと降りるエレベーターの中でようやくふたりきりになれたので思い切って聞いてみた。

目線が遥か上にあって今後会話するとき首が痛くなりそう。

「あのーどこかでお会いしたことありましたっけ？」
『Aさん僕のこと覚えてないですか？』

ショックを受けたみたいであからさまにしゅん…とするから前世は絶対大型犬だったと確信。

「声は聞き覚えあるような気がするんです。」
『声……あ〜多分顔がよく見えてなかったのかも。夜で暗かったし、フード被ってたし。』

暗かったしフード被ってた？

待って……フードでピンときた。

「目黒さんってあのとき海で話したデカ声の！？」
『わっ、こっちが声デカいことにされてる』
「私より声大きかったですもん！」
『なんか納得いかないっすけど、思い出してくれたなら良かったです(笑)』

改めてこのイケメンに醜態を晒した時間、
人生の黒歴史帳に記載が決定した。私の中で。

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