言えない私と待てない彼 (ページ20)

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その日を境に目黒くんは前よりももっと大型犬みを増していた

具体的に言うと、仕事の用件で話しかけてもうれしそうに返事をするし、お昼に行けないときはあからさまにしょんぼりされる。

分かりやすすぎる。
勘違いだったら恥ずかしいけど多分、そう。

給湯室で会議の為のコーヒーを用意している最中、ドアが開き誰かが入ってきた。

「すみませんケトル使っちゃってます…」
『Aさん、僕です。』

後ろから耳元で囁かれたから、わー！って声が出てこっちが不審者みたいな挙動を取ったのをみてお腹抱えて大笑いする目黒くん。サイテー。

「そういうのやめて？心臓出ちゃう」
『ははっ！つい意地悪したくなっちゃって』
「意地悪すぎる」
『すみませんもうしないです(笑)』

まだ笑いが止まらない様子なので軽く肩パンしてやった

『は〜わらいすぎました』
「なにしにきたの」
『Aさんが入っていったのが見えたんでついてきました』
「ストーカーじゃん」
『はい！ストーカーっす！』
「誇るな」

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