から紅の雨に恋をした (ページ9)

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6 side SHOTARO ページ9

「自分の価値を証明できるのはね、自分だけだよ」

ステージの裏に移動する間、さっきの姉ちゃんの言葉が頭の中で繰り返されていた。

そっか、姉ちゃんも初めてのステージの時は、こんな気持ちになったのかな。

いや、きっと姉ちゃんの時はもっと凄まじかっただろう。

なんせ14人のメンバーの中でたった一人の女の子だ。

でも、姉ちゃんは、デビューステージの圧倒的なパフォーマンス力で、国籍だとか性別だとかで差別しようとするしょうもないアンチを黙らせた。

本当にかっこいいと思う。

そんな人が自分の姉だという事実が、どうしようもなく誇らしい。

いつの間にか、心臓は落ち着きを取り戻していた。

LC「ショタロ。緊張してる？」

SH「してます、でも、多分大丈夫です」

LC「そっか、やっぱり姉弟だネ」

SH「え？」

LC「同じ目をしてるよ、レインと」

そう言ってルーカスヒョンは、この世のものとは思えない程妖艶な笑みを浮かべた。

LC「ステージが楽しみで仕方ない、って目だ」