検索窓
今日:12 hit、昨日:8 hit、合計:5,277 hit

第十八話 ページ4

中身だけほぼ天使となった今でも、
私は真祖に触れることができた。

鎌のリーチをくぐり抜けて、爪を振るう。

真祖の肩から血が吹き出した。

天使でありながら、真祖に牙を剥く事が出来る。

そしたまた、一つ、反応を見るためだ。

この身に宿す天使は、果たして真祖に造られたものなのかどうか。

真祖の反応は、

真祖「くそ、本当に一体誰なんだよ、君は」

両者距離をとる。

七の天使を造り出した真祖は

しかし私を知らなかった。

A『私を知っていると言ったじゃない』

屋敷での真祖との会話を思い出す。

真祖「そんなの嘘だよ」

A『あー、いけないんだぁ』

真祖「うるさいな、今更だろう?」

つまりこれが意味するのは、
私は少なくとも七の天使の何れかではないということ。

あるいは、天使ではないということ。

しかし後者は否定できる。

天使に対する薬は確かに効果を示した。

天使であることは間違いではないということだ。

真祖「本当、君は気持ち悪い」

A『悪口』

軽口を叩くAが、真祖の攻撃に再びその身体が後方に飛ばされる。

また、空中に投げ出された。

真祖「話せるんなら私の質問に答えてよ
どうして飛ばない?そこまで天使を暴走させておいて、何故まだ抗う?翼を出せばもう少し私と渡り合えるかもしれないのに」

暗に真祖はまだ少しも本気を出していないと言う。

Aはまだ笑っていた。

真祖は彼女の笑顔が大嫌いだった。

真祖「抗ってない、
つまりその状況さえわざとなのか」

暗にAも本気ではないと示すものだからだ。

真祖「君は可笑しい」

真祖「いや、可笑しい」

何も言っていないのに、否定される。

Aが重要なことを何一つ言わないと見抜いている。

真祖「君の意識は何重にもなってる。まるで君が何人もいるみたいだ」

真祖「気持ち悪いよ、どれが本当?」

真祖の言う通り、空中戦には彼に分がある。

飛べる、という括りで数えるならば
そこに入る者がまだいる。

A『今使うな!!』

鬼となったグレン。

真祖「見せてよ」

胸倉を文字通り掴まれる。

指が肋骨を掴む勢いでめり込んでくる。

僅かにAは呻くが、
睨みつけた先はグレンだった。

罪鍵を手にした3人の鬼であった。

真祖「なんと、罪鍵か」

鍵が奇妙な光を発している。

光は、それ掲げる3人の鬼が成す三角形の中にいる

真祖及びAの身体を直撃した。

第十八話→←第十八話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 2.8/10 (53 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
16人がお気に入り
設定タグ:アルカーヌ , 終わりのセラフ , クルル・ツェペシ   
作品ジャンル:その他
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:アルカーヌ | 作成日時:2021年9月24日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。