最強男装少女の物語 part18

824話　課題３ ページ32

戦闘を開始した３人を置いて、Aは攻撃が届かない場所へ移動した


貴「さて、あと１つだな」


もう１つの課題は、炎を抑えること

以前も話したが、彼女は指にリングをはめるだけで炎が漏れてしまうほど炎圧が凄まじい


だが、指にリングをはめて何時でも使えるようにしておかなければ、リングを嵌める時間が命取り

になるかもしれないのだ



ス・・・



ボオッ



案の定、リングを嵌めるとリングに凄まじい炎が灯る


貴「ふぅ・・・・」


呼吸を整えながら、リングの炎を抑えることに意識を集中させる

波動とは血液と同じように自然に流れる物

それを、制御するのは血液を制御するのと同じぐらい困難だ

意識を集中させ、波動を抑える


・








・








・








・








・








・


貴「んーーーーーっ ダメだ！」


仰向けに倒れて、叫ぶ


実際に、波動の力を抑えることは出来た

だが、やはり 完全にリングから炎を消すことは出来なかった


それに、いくら波動を抑えたからといって、血管と同じですぐにパンクしてしまう

ホースの水と同じで、途中で少しつまんで水を加減しても、すぐに後ろの方が詰まり限界がくると

一気に出てくる


流れている波動は、体力と同じで休めば回復し、使い切れば死に至る

抑えたところで、少しでも漏れていればいずれ限界がきてしまう

これでは、意味がない


貴「ハァ、どうすっかな〜」


解決策が浮かばない

結局リングを嵌めなければいいのか？

だが、それでは全く意味が無い


貴「ハク達に波動を分ければ ―――――― ダメか」


波動を分ける事が出来たとしても、身体的に持たないだろう

さっきのホースと同じで、波動が流れる管の大きさは人それぞれだが、大きさは決まっている

そこに、通常流れている以上の波動を流せば、ホースである波動の通る管が破裂してしまう

そんな事になったら、最悪だ


貴「ちっ 全然思いつかねぇ・・・」


苛立ちばかりが積もる

そんな気持ちを落ち着かせるように目を瞑り、耳を澄ます


彼女は、その気になれば、ここから雲雀のアジトまでの声が聞こえる

だが、そこまで広げると色んな情報が耳に入り煩くて生活できない

今更だが、彼女は高すぎる身体能力のほとんどを制御している

なぜ、それほどまでに身体能力が高いのかは、またの機会に話そう

825話　入れ替え→←823話　それぞれの属性

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す