【つめあわせ】日の出を見れば愛がある【香・韓・尼・勃】

しのぶれど＊Hong Kong ページ7

好きな和歌から。分かった方は天才です。
※夢主ネームレス
※しかも夢主ほぼ出てきません、というか出てきません(え)
※いつにもましてgbgbな時代設定
※また変なところで切れます
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　これは、まだ俺がアーサーに厄介になっていた頃の話。
　中途半端に成長して、ちぐはぐに大人と子供が入り混じっている。そんな時代だった。
　アーサーは嫌いじゃなかったが、住み慣れた故郷が恋しくなる日だってある。そんな難しい年頃の俺は、もっともらしく初恋なんてものを経験してしまった。

「いつまでぼーっとしてんだよ。紅茶淹れたぞ、飲むだろ？」
「ミルクも」
「はいはい。ちゃんと準備してあるから」

　これが恋というものなのかも、本当はよく分かっていなくて。ただなんとなく、そうなのかと思って過ごしていた。
　ふわふわしていて、しあわせで……どうしようもなく、あいたくて。
　目を閉じればいつも瞼の裏に眩しい笑顔を描けた。自分にだけ向けられるものだって、思い描けば自由自在。
　でも、意味もわからず浮ついていても。それをアーサーに言う気にはならなかった。漠然と、伝えてはいけない気がしていたからなのかもしれない——彼は人間との繋がりを固く持つことを厭う節があった。彼だけではない、長い歴史と共にこの世界を見つめてきた国々は誰もがそうだ。哥哥もそうだったから、なんとなくそれは感じ取っていた。

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