あなたが好き。３

#114 ページ14

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「いつ怪我してたの？」




登坂「ん、中盤辺り。

でもあばら折っただけだし

ちょっと頑張りすぎたかな(笑)」




「ばか....」




登坂「まだ何も聞かないから。

今度１日俺に時間くれた時に全部聞かせて？」




「....うん。」




登坂「気をつけて帰れよ。

たぶん隆二戻ってきてるから、そこ」




病室の扉、すりガラスに人の姿がちらつく




「じゃあ、行くね....」





タクシーの中、無言が続き

その状態のままあたしの家に着こうとしていた。

その時今市さんの携帯が鳴った




今市「うん。今臣の病院行ってきたとこ。

....うーん....

打ち上げはやめとく。

え？これから？あーっ...また....連絡するわ。」




きっと相手は優希ちゃんだ。

今市さんが電話を切ったタイミングと同時に

タクシーはあたしの家に着いた。




「広臣のこと、

ありがとうございました。

おやすみなさい。」





タクシー代として２千円を強引に

今市さんに手渡しタクシーから降りた。


タクシーの扉も閉まり

あたしはクルリと方向を変えて歩き出す。









「Aちゃんっ！」




マンションのエントランスに

入ろうとしたところで後ろから名前を呼ばれた。





「今市さんっ....どうしたんですかっ？」




振り返るとそこには

少し息の切らした今市さんが立っていた。





今市「ごめん....俺........おやすみって言い忘れて(笑)」





そう何かを誤魔化すように言う彼に

思わずクスッと笑ってしまう。




今市「あっ、いや、その....」





「ふふっ、良かったら

コーヒーでも飲んでいきますか？」





今市「うん、そうしようかな」

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