空白 -２-

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‥Ren Side‥





風邪をひいた
しかもかなり症状重め

免疫力がまだ弱い俺はすぐ風邪を貰いやすくなって
今まで個室だったから風邪をひいてなかった
けど大部屋になる事で
外部から入ってきた菌に身体は耐えられなかった




「廉くん、絶対安静だからね？」


『…分かってる、っゲホ、』


「あーあーもう咳抑えようとしないで！」


『…はーい』


「本当に分かってる？
点滴は抜かないでよ？外にも出ないでよ？」


『…ん』




意識が戻らない時に
発作で点滴を抜いた事があるらしい俺は
前科があるからって念を押される

そして最近は何も無い日に屋上に出てた為
平気で外に出るんじゃないかと思われていた

せんせは俺を疑いすぎやねん
熱あるのに外出るかっての


って思ってたけど
点滴抜いて屋上に来た




『…空、綺麗やな…』




ただ、何もかも嫌気がさしただけ
ここで点滴してるのは何の為なん？
そう考えた時には点滴を抜いていた

熱でふわふわする身体を動かし
看護師さんにバレないように外階段を上った

咳は止まらない
けど風は心地良かった

俺は、ベンチに身を任せて目を閉じた





‥

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