佐藤さんは双子です。２【HiB】

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久々に乗る紫耀くんの車の中はとっても紫耀くんの匂いがした。






紫「最近どう？楽しい？」



『仕事楽しいよ！徐々に友達も増えてきたし
学校は綾乃が居るから大丈夫』



紫「そっか」






紫耀くんとこうやってゆっくり話すのは偶然会った日以来。


デビュー後初ライブで忙しそうだったからメールだけでやりとりは済ましていた。


だから紫耀くんにもジャニーズ事務所移籍は言ってない。






紫「そういえばさっき話あるって言ってたよね？何？」



『あ、そういえばね、わたし事務所移籍になった』



紫「そうなの？どこの事務所？」



『紫耀くんと一緒』



紫「…ん？」



『だから、紫耀くんと同じ事務所』






暫くの沈黙。


赤信号に止まった時、紫耀くんがこっちを向いた。






紫「ジャニーズ、になるの？」



『うん、正確にはJr.の立場だけど
CD出すのも決まってるよ』



紫「それはあの、ドラマのやつ？」



『そう、廉くんと龍我と』



紫「ふぁーまじかぁ」






そっかそっかぁ、って何だか悲しそうな紫耀くん。


経緯を全て話した。






紫「ジャニーさんも凄い事するね」



『ほんとにね』



紫「でも頑張るって決めたんでしょ？」



『うん、わたし負けず嫌いだから』



紫「じゃあ頑張るしかない！腹抱えて頑張れ！」



『抱え…？あ、腹くくってって事？』



紫「あーそれ！間違えた俺」



『何その倒置法』






車から降りて家に入る前、わたしの頭をポンポンしてくれた紫耀くん。


サポートしてくれる人が居るから、頑張らなきゃ。





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