佐藤さんは双子です。２【HiB】

＞ まねーじゃー ページ30

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社長室を出てから、わたしの頭の中はパニックだった。


高校生になってジャニーズ？


そもそも女の時点でなれる訳が無い。


ジャニーさんの発言の意図が掴めなかった。






陸「あ、A
良かった、社長から聞いた？」



『聞きました…ジャニーズへの移籍とジャニーズJr.としての活動ですよね』



陸「最初は俺も反対したんだよ」



『じゃあ、何で…？』



陸「ジャニー社長の熱烈なお願いだったらしい
それは俺も逆らえないって」



『そ、っか…』






この世界で結構な権力を持っているのは分かってる。


けど、男社会に女１人放り込むのもどうかと…。






『まず、わたしまだ芸能界入ったばかりだよ？
ダンスはしてきたけど、歌も上手か分からない
それにファンが許すと思う？』



陸「…Aはこの世界に入って何ヶ月経った？」



『え…、もうすぐ１年、かな』



陸「俺はその間ずっとマネージャーをしてきた
最終的に俺が何で賛成したか分かるか？」



『…分からん』



陸「内に秘めた負けん気を気に入ったから
研修の時についたタレントさんはどこか適当でさ
マジで仕事舐めんなよって半分呆れてた」






初めてついたAがあまりにも違いすぎてビックリしたんだよ、なんて少し嬉しそうな顔をして言う陸玖さん。


聞かされているわたしは少し恥ずかしかったけど。






陸「どうする？もうAに残された選択肢は、続けるか辞めるか
実力が認められる前に辞めるなんて、嫌だろ？」



『…流石、分かってるじゃん陸玖さん
わたしやってみせる。ジャニーズJr.で』






そうこなくっちゃ、また嬉しそうに話す陸玖さん。


わたしはそれと同時に決めた。


疎外感とかないぐらい、頑張ってみせる。


ここまで信頼してくれる、高く評価してくれる陸玖さんに絶対恩返ししてみせる。





‥

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