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つまりホームズさんは浪人してがんばって、京大生になることができたというものだろうか？それは確かに本当にすごいことだ。俺なら浪人なんてせずに、とりあえず自分の入れる大学に進学して、それで満足してしまいそうだもの。
うんうん、と頷いていると、
流「それで、僕は京都府大に入ることにしたんです」とホームズさんは人差し指を立てた。
神「はっ？京都府大？」
流「ええ、「府大」です。ですが、僕はこの春から京都大学院に入れることになったんですよ。このまま修了した場合、最終学歴はどうなると思います？」
神「え、ええと、京都大学院卒？」
流「そういうことです。あの京大も、大学院から割と入りやすいんですよ。府大から京大に横入りコース。なかなか賢い手だと思いませんか？」
目を輝かせながら誇らしげに言う彼に、顔が引きつる。
な、なんか、ちょっとコスい。
流「......あ、今、もしかして「コスい」と思いました？」
神「い、いえ」
怖ッ！やっぱ、この人、ホームズだ！
流「君の名前は？」
神「神山智洋です」
流「素敵な名前ですね」
流「......智洋さん、うちは未成年から品物を買い取らないんです。保護者の同伴、もしくは正式な委任状を必要とするんです」
その言葉に肩の力が抜ける気がした。残念な反面、ホッとした気持ちになったというか。
犯罪を起こす前に捕まった犯人の気分だ。
流「ですが、鑑定だけならいたしますので、もし良かったら持参したものを見せていただけますか？あなたが持って来たものなら、良いものかもしれない」
ニコリと微笑む彼に、「えっ？」と俺は目を開いた。
(俺が持って来たものなら、良いものかもって、どういうこと？)
流「コーヒー淹れますよ。飲めますか？」
神「あ、はい。お砂糖とミルクがあれば」
流「それではカフェオレを淹れましょう。ソファーに座っていてください」
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