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Aside








「なんで……なんでしょうね」







「なんで医者なの? なんで外科医なの? 親がそうだから? それでほんとにいいと思ってる?」









彼の表情は真面目だった。まるで俺は取り調べを受けているみたいで何も答えられずにいた。









なぜ外科医なのか……幾度となく親に言われてきたことをそのまま鵜呑みにしてはいないだろうか。昔、いじめられっ子を救ったときに確かに俺はこう思ったはずだ。「こういう人たちを助けたい」と。









今更学科は変えられない。けど、本当に外科医になりたかったのだろうか。









「縛られちゃ駄目だよ。自分らしく生きなきゃ、折角の人生が勿体ないよ?」









徐々に、なんとなく、親に縛られてきたんだなと思えてきた。俺は親の理想をそのままそっくり写した人になりそうだったのだ。









自分らしさが自分らしさじゃなくて、今まで思っていた性格は本当の性格じゃなくて、今まで俺は親に人形のように操られていたんだ。









「……ありがとう」









「ほぇ? 俺なんかした?」









「なんか、大事なことに気付けた気がします」









「よくわかんないけど、力になれたのならよかった」









彼は微笑みながらそういうともう時間だ、と席を立ち右手に財布を持って去ろうとした。








だが途中でこちらを向いて、








「ねぇ、名前は?」







「如月です。如月A」







「医者っぽいね、俺はね伊野尾。珍しい名字でしょ?」







「そうですね、覚えやすいです」








そう言いながらはにかむ彼は落ちかけた太陽の光を浴びて天使のようだった。

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バレー☆JUMP - ゼブラさん» はい!続きも読ませていただきます! (2019年4月16日 17時) (レス) id: fac7738cc4 (このIDを非表示/違反報告)
バレー☆JUMP - ゼブラさんの言葉、すごく共感できます!あと、ゼブラさんの雰囲気、凄い大好きです! 文章変ですいません(^_^;) (2019年4月16日 17時) (レス) id: fac7738cc4 (このIDを非表示/違反報告)
ゼブラ(プロフ) - バレー☆JUMPさん» ありがとうございますっっっ!!! 続きも是非、よろしくお願いします!!! (2019年3月3日 9時) (レス) id: 59127867b6 (このIDを非表示/違反報告)
バレー☆JUMP - すっっっっっごく面白いですっ! (2019年3月2日 22時) (レス) id: c009ebe649 (このIDを非表示/違反報告)
菜乃(プロフ) - ゼブラさん» そうです! (2019年2月11日 20時) (レス) id: 04dcec29fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゼブラ | 作成日時:2019年1月19日 13時

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