＊ ページ20
Aside
「あーここだ！ ここここ、前は行けたのにわかんなくってさー」
結局俺が先頭となって街を歩くこと10分。道中色々あったがなんとかたどり着いた。
正直ここまで歩いたことがなかったので膝まで悲鳴を上げているのだが。
「それじゃあ、俺はここで、」
「え、なんで？ 折角だから一緒にお茶しようよ。仲良くなれた印、ね？」
……どうやら俺は押しに弱いらしい。彼に言われて結局お店に入ってしまった。
「んーおいしい！ そっちもおいしそうだね〜貰うよっ」
「いや、自分の分あるんだったらそっち食べたらどうですか」
「え〜俺の一口あげるから許してよ〜、等価交換！」
「仮に等価交換だとしたら俺のやつ３口と貴方のやつ１口は成り立たないんですが」
ここまで誰かと話したのは久しぶりだった。昔の友達のように俺と真反対なのになぜか会話が弾むのであった。
「ねぇ、自分で自分のこと真面目だと思う？」
「真面目なんじゃないですかね、高校時代『机が友達』なんて言われてましたし」
「眼鏡取ってみて」
「関連性が見当たらないのですが」
「いいから、ほら＿＿＿＿」
彼に眼鏡を奪われた。目の前の彼の顔がぼやけて見えない。こういう時に頼りになる耳からは彼の声は聞こえてこなかった。
「え、何もないんだったら返してください」
「綺麗……」
「……へ？」
「かっこいいよ！ この顔で根暗は勿体ないよ！」
……初めて意外なことを褒められた。
なぜだか、彼といるといつもと違う自分が出てくる気がした。この時間でたくさんの初めてを経験して。いつもと同じになるはずだった今日が変わった。
それから彼は自分のことを話し始めた。俺と同じ大学生であること。周りの人たちに反して目立てない自分をみじめに思っていること。なんとなく俺が気になって声をかけてみたこと。
俺も自分自身について話した。医学部に通っていること。親が医者のこと。親との関係は伏せて話した。
「なんで医者になろうと思ったの？」
俺の話に目を輝かせた彼が訊いてきた。
なんで……そういえばなんでだろう。小さい頃から親に医者になるんだよと言われ続けてきたけれど自分自身本当になりたいのだろうか。
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バレー☆JUMP - ゼブラさん» はい！続きも読ませていただきます！ (2019年4月16日 17時) (
レス) id: fac7738cc4 (このIDを非表示/違反報告)
バレー☆JUMP - ゼブラさんの言葉、すごく共感できます！あと、ゼブラさんの雰囲気、凄い大好きです！ 文章変ですいません(^_^;) (2019年4月16日 17時) (レス) id: fac7738cc4 (このIDを非表示/違反報告)
ゼブラ(プロフ) - バレー☆JUMPさん» ありがとうございますっっっ！！！ 続きも是非、よろしくお願いします！！！ (2019年3月3日 9時) (レス) id: 59127867b6 (このIDを非表示/違反報告)
バレー☆JUMP - すっっっっっごく面白いですっ！ (2019年3月2日 22時) (レス) id: c009ebe649 (このIDを非表示/違反報告)
菜乃(プロフ) - ゼブラさん» そうです！ (2019年2月11日 20時) (レス) id: 04dcec29fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゼブラ | 作成日時：2019年1月19日 13時
